「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

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能登半島地震、遅れる救援活動、首相の努力よりも救援が必要ではないか

 能登半島地震の被害状況が日を追うごとに明らかになっていきます。報道各社の現地に入り、集落の孤立状況なども伝えています。これだけ情報があるのに救援活動が進まないことに苛立ちを覚えます。

大きな地震は今なお、この国の意表を突き、そして壊滅的な破壊をもたらすのだと、1日の地震は厳然と突き付けた。(出所:BBCニュース)

【ルポ】 地震と火災に見舞われた輪島市、救助活動続く 能登半島地震 - BBCニュース

「地球の巨大な力の前に自分たちはなすすべがない」、 今回の地震がトラウマを刺激し、東日本大震災福島第一原発の事故の記憶を呼び起こします。改めて地震大国に住み、いつ何時、自分の住む地域にも大きな地震が来るかもしれないと思います。

 

 

 大きな災害になれば、やはり頼れるのは自治体です。しかし、自治体が対応に手いっぱいになるようであれば、政府の支援に期待を寄せます。しかし、今の政府はやはり信頼できそうにありません。政治の信頼回復に努めるといいながら、この危機的な状況にあっても最善を尽くそうとすることはないようです。これではさらに政治不信が深まっていきます。

 諸外国の支援の申し出を断ったそうです。理由があってのことかもしれませんが、ならばその支援がなくても足りるほどの救援を速やかに実行すべきなのでしょう。

 首相が年頭会見を行い、原発に関する記者の質問に答えなかったようです。それを聞きながら書類を整理し会場から立ち去りました。笑みすら浮かべていたように見えたとの意見もあるようです。言質を取られるのを恐れてのことかもしれませんが、それで首相職が務まるのでしょうか。首相が国のリーダーとしての責務を放棄した瞬間に見えます。

 記者会見後、首相はBSフジの番組にスーツ姿で登場し、地震への対応にも触れたようですが、9月の総裁選について語ったといいます。

政治改革へ自民の新設機関、最高顧問候補に麻生副総裁と菅前首相…首相が意向示す : 読売新聞

 感覚のずれを感じます。人間性を疑いたくなります。

 

 

論語に学ぶ

季康子(きこうし) 政を孔子に問う。孔子対(こた)えて曰わく、政とは正(せい)なり。子帥(ひき)いるに正を以てすれば、孰(たれ)か敢(あ)えて正しからざらん、と。(「顔淵第十二」17)

 季康子が政治とは何かと質問しました。孔子は「政の字の意味は正であります。貴方が正をもって諸臣を率いるのなら、だれが不正のままでありましょうや」と答えました。

dsupplying.hatenadiary.jp

「私自身が先頭に立ち......」、首相の口癖なのでしょうか。重要課題が起きるたびに、その枕詞が出てきます。いつもいつも先頭に立っていたならキャパオーバーにならないのでしょうか。それとも自分の能力を過大評価しているのでしょうか。

「令和に入って最大級のもので、被災地の人たちが再び平穏な生活を取り戻せるよう私自身が先頭に立ち、努力をしていかなければならない」と記者会見で述べています。どうなのでしょうか。首相の努力を期待しているのではなく、目に見える救援が求められているはずです。

「私自身が党の先頭に立って、国民の政治への信頼を回復すべく、自民党の体質を刷新する取り組みを進めていく」とも首相は会見で語っています。もう聞き飽きました。どれもこれもまた中途半端のままになっていきそうな気がします。

 

「参考文書」

「原発について質問させてください!」 記者問い掛けも岸田首相答えず…SNS「無視はありえない」と疑問― スポニチ Sponichi Annex 社会

能登半島地震、4人死亡 バイデン米大統領が「支援提供の用意」 - CNN.co.jp

「私が先頭」首相年頭会見 具体策欠く政治改革、パーティー存続前提 [岸田政権] [能登半島地震]:朝日新聞デジタル

能登半島地震対応 岸田首相 与野党の党首会談で協力要請へ | NHK | 令和6年能登半島地震