「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【十室の邑にも、必ず忠信なること丘の如き者有らん】 Vol.121

 

子曰わく、十室の邑(ゆう)にも、必ず忠信なること丘の如き者有らん。丘の学を好むには如かざらん。(「公冶長第五」28)

  

(解説)

孔子のことば。小さな村里でも、まごころのあることが私のような人はきっといるはずであろう。しかし、さらに修養を積みたいという点では、私以上ではないであろう。」論語 加地伸行

   

 桑原の解説、

孔子は真心を道徳の基盤としてこれを尊重するが、それでは足りない。学問をして文化の型(フォルム)を身につけなければ君子とはいえない、と考えるのだ。学問好きということが孔子の大きな特色である。」 

 

 「コロナ渦」が世界を蔽っているが、この苦難で人は何を学ぶのだろうか。そして、この災禍が過ぎ去ったあと、どんな文化が定着することになるのだろうか。この苦難で助け合うことの大切さを学ぶのであろうか。道徳心が新たに定着していく文化の根幹をなすようになっていって欲しいと思う。

 

(参考文献)  

論語 増補版 (講談社学術文庫)

論語 増補版 (講談社学術文庫)

  
論語 (ちくま文庫)

論語 (ちくま文庫)