「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【円安が蝕む日本の未来インフラ】 突きつけられた冷酷な現実、学び直しを始めるリーダーたち

 日本経済の立て直しの特効薬と期待され、続けられてきた円安政策が、今、明確な**「曲がり角」を迎えています。円安がもたらす「メリット」は限界に達し、国民生活の圧迫と未来への投資の阻害という「副作用」が、もはや無視できないレベル**にまで達しています。

デジタル基盤の深刻な危機

 最も顕著な例が、データセンター建設費が東京で世界一高いという衝撃的な報道です。

データセンター建設費、東京が世界一高く 英建設コンサル調査 - 日本経済新聞

 データセンターは、AIやクラウド、DXを支える心臓部です。GPUなどその主要な機器はドル建て輸入に依存するため、円安が進行するほど、建設コストが跳ね上がります。東京においては建設コストが20年比で38%上昇し、データセンターの機器コストは実に約2.5倍になっています。このままでは建設コストが高すぎてプロジェクトを止める動きが増えていくだろうと専門家も指摘しています。この「デジタル基盤の崩壊」は、日本が凡庸な国になる道を加速させかねません。

 

 

国産エネルギーへの深刻な打撃

 同様に、エネルギー安全保障の切り札である洋上風力発電でも、海外製タービンの調達コスト高により、国内大手企業が事業撤退を表明する事態に発展しました。

 円安は、**「未来のインフラ」や「持続可能なエネルギー源」**を確保するための投資を、採算割れという形で次々とストップさせています。これは、日本の国力が、通貨の価値低下によって削り取られていることを意味します。

 国が進める政策に何の疑問も持たずに信じてきたのに.....

今、なぜリベラルアーツなのか

 経済界で、哲学や歴史などの「リベラルアーツ」に対する関心が高まっているそうです。9月23〜24日に開催されたAIと哲学、価値観などを議論する「第1回京都会議」に、日本を代表する多数の企業経営者が顔をそろえたといいます。

NTT・日本製鉄・JALも リーダーがリベラルアーツに注目する理由 - 日本経済新聞

 経済同友会リベラルアーツ・プログラムを立ち上げ、経団連シンクタンクである経団連総合政策研究所において、哲学・リベラルアーツ分野で資本主義を考える研究プロジェクトなどを推進しているといいます。

 これまでの日本型経営(漸進的な改善)では、これからの激変する時代(AI、EV、地政学)には通用しないという強烈な危機感のあらわれなのでしょう。

 

 

 今ある円安問題も同様ではないでしょうか。これまでの概念のままでは、問題は解決されることはないのでしょう。

① スキルだけでは解けない問題

これまでの経営学や経済学の知識は、円安という**「特殊な外圧」がもたらす構造的な問題を解決できません。なぜなら、問題の本質は「経済の効率」ではなく、「企業の存在意義と社会的な責任」**にあるからです。

  • リベラルアーツの問い: 「どう儲けるか?」ではなく、「なぜ、今、この事業をやるべきなのか?」「インフラ投資が止まることは、社会にとってどんな倫理的な問題を引き起こすのか?」という、本質的な問いをリーダーに投げかけます。
② 「円安の限界」を予見する知恵

 リベラルアーツは、**「現在の安楽が、必ず未来の衰退を招く」**という歴史の教訓を教えます。

円安という甘い環境が、長期的には国民の貧困化とインフラの崩壊という限界に達することを、哲学的な視点から深く理解する力を与えてくれます。この知恵こそが、リーダーに**「痛みを伴うが、今こそ正しい決断」**をする勇気を与えるのです。

🚨 放置すれば、凡庸な国が確定する

 今ある円安問題は、これまでの概念や慣習の延長線上では、決して解決されることはありません。リベラルアーツが示唆するように、現在の安楽(コスト高を無視した円安)を続けることは、未来の衰退を確定させる行為です。

  • デジタル基盤への投資は止まり、私たちは世界的なAI競争の土俵にすら立てなくなる。
  • エネルギー自給率の改善は頓挫し、地政学的なリスクに常に晒され続ける。
舵取りを担う高市政権の決断

 政府の姿勢も問われています。高市政権では、財政規律の要であるPB(プライマリーバランス)黒字化目標の棚上げが議論されています。この動きは、市場に対し**「財政規律の回復」という痛みを伴う決断**をさらに先送りし、円への信認を低下させるサインを送っています。円安圧力が継続し、輸入コスト高が解消されない限り、私たちの生活も、未来のインフラ投資も救われません。

 今、痛みを伴う決断なくして、国力の低下は止まりません。

論語でまとめ

君子は上達し、小人は下達す(「憲問第十四」23)

 君子は、道義や教養など根本的なことを高みを目指して修養し、向上するのに対し、小人は、小手先の技や目先の利益ばかりを追い、道徳的な向上をせず、つまらないことを追い求めるあまり、だんだん駄目になっていくと孔子はいいました。 

 君子は本質や全体がわかるが、小人は末端や部分しか知り得ない。

 私たちが今、リベラルアーツという**「哲学的な知恵」に助けを求めるのは、目の前の円安という「麻酔」を捨て去るための勇気が欲しいからなのかもしれません。このままでは日本は凡庸な国になってしまう**と薄々感づいているのですから。

 

「参考文書」

近づく歴史的円安の足音 日銀、物価高への波及に危機感 - 日本経済新聞

【必修】高市政権、大丈夫?インフレ時代に学ぶマクロ経済

 


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(今日の中国の歌ではなく、英語の歌で。ジミークリフさんの「Many River to Cross」。そのジミーが亡くなりました。享年81歳。レゲエにフォーク、ソウル、リズム・アンド・ブルース、スカ、ロックを取り入れた楽曲を制作し、政治や貧困、不正義、反戦などのテーマに取り組んでいました(レゲエ歌手のジミー・クリフさんが死去、81歳 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News)。一時期彼の歌にはまっていました。今日は、名曲「Many River to Cross」の他に「Woderful World, Beautiful Pepole」、「Reggae Night」の3曲、彼のためにおくります。ご冥福をお祈り申し上げます。)

 


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