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自公連立解消:「政治の信頼崩壊」が招いた日本政治の大転換

 1999年から続く日本政治で唯一の安定した連立の枠組みだった自公連立が崩壊しました。様々な意見や予測などが報道されています。日本の政治が流動化し、漂流していくことになりそうです。

「我慢の限界来た」 公明代表、高市政権発足なら「我々は野党に」 | 毎日新聞

「政治とカネの問題で何の案も出なかったのは、ある意味で自民党全体の努力不足だ。我慢の限界が来た」と公明党の斉藤代表は語っていました。「政治とカネ」の問題が自公の信頼関係を壊したようです。

 

 

 公明党は「政治的な信頼」を優先したということなのでしょうか。連立にとどまれば、自党の支持基盤と国民からの信頼も失うと判断したようです。この連立解消は、「信頼なくして政治なし」という根本的な問いを突きつけているようにも見えます。

「信頼」、これからの多党化時代の日本政治における最も重要なキーになりそうです。「数の安定」から「信頼の質」へと価値観を転換させる、重要な局面になっているといってもいいのかもしれません。この状況下で、各党のリーダーは、どのようなリーダーシップで、「信頼」を築き上げることができるのか、注目していく必要がありそうです。

論語でまとめ

曾子曰く、吾 日に三(みたび)吾が身を省みる。人の為に謀りて忠ならざるか。朋友と交りて信ならざるか。習わざるを伝えしか。(「学而第一」4)

「私は毎日、何度も自分の行いを反省している。他人のために何かを計画してあげたとき、真心を尽くしただろうか。友人と付き合うにあたって、誠実であっただろうか。先生から習ったことを、まだ十分に身につけていないのに、人に教えてはいないだろうか」と、弟子の曾子はいいました。

 国難克服という「大義」「目的」に基づいた政策協議を丁寧に積み重ねることで、初めて政党間の「相互信頼」が生まれ、それが国民からの「信頼」につながっていくのではないでしょうか。

「他人のために何かを計画してあげたとき、真心を尽くしただろうか。友人と付き合うにあたって、誠実であっただろうか」。

 自党の政策(党利)だけを押し付けていては協力は成立しません。「経済対策や外交安全保障といった国難対応に、あなたの党の力が必要だ」という「大義」を示し、そのための核となる政策協定を丁寧にすり合わせる必要がありそうです。

 

 

 長期政権を担った自民党に染みついた「おごり」や「数の論理」で相手をねじ伏せる姿勢が信頼を損うもとになったのかもしれません。もうそれを押し通すことはできないのでしょう。「多党化時代」、どの政党も単独では過半数に届かないという現実を謙虚に受け入れ、一つ一つの政策に理解を求める対話を重視する姿勢を明確に打ち出さなければなりません。「相手を尊重する」ことが、多党間連携の土台になるはずです。それが人間的な信頼の基本ではないでしょうか。公明党が離脱を決めた背景には、自民党側の「態度の問題」もあったと指摘されています。「対話を通じた信頼の醸成」が今ほど求められる時はないと言えます。

 これからのリーダーは、「謙虚な姿勢」で話し合い、自ら率先して行う人物がいいのかもしれません。何もそれは比較第一党の総裁でなくてもいいはずです。現時点での基本政策の一致という結果にこだわらず、政策実現という大義のために、信頼を醸成する行動をとれる人がリーダーであるべきではないでしょうか。

「政治の空白・停滞」というリスクが顕在化しています。可及的速やかな行動が今求められています。

 

「参考文書」

高市早苗氏「公明党が一方的に連立離脱伝達」 企業献金規制の返答保留 - 日本経済新聞

公明党、自公連立政権を離脱へ 斉藤鉄夫代表「いったん白紙」 - 日本経済新聞