気象庁が9月から11月までの3か月予報を発表しました。それによれば、秋に入っても全国的に高温状態が続く見通しといいます。いつまでも続く残暑、長い夏、短くなる秋というところでしょう。
しかし、この異常な暑さは何なのでしょうか。欧米で報告されている「ヒートドーム」とは関係ないのでしょうか。
ヒートドーム再到来の米国、夏の電気代最高に 2000万世帯支払い遅延https://t.co/eR4GIZCOWC
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) 2025年8月19日
ヒートドームは、上空の高気圧が熱い空気を押し下げてドームのような形を作り熱を閉じ込める現象です。冷房需要増に伴う電気代高騰や停電が社会問題になっています。
日本の天気予報もこの時代に合うよう、内容を考え直すべきではないでしょうか。
天気予報で気候変動問題も伝えよう 井田寛子さんら気象予報士が声明:朝日新聞
長引く暑さの原因をもう少し科学的に伝える努力があってもよさそうな気がします。
熱中症による山での遭難
夏山登山における熱中症による遭難が増加しているそうです。異常な夏の暑さが人々の行動に変化を起こさせています。登山者もそれにそなえて、水の他に塩分、ミネラルを補給するタブレットやサプリ、ゼリー飲料に梅干しなどの携行も欠かせなくなっているようです。
まさか私が「遭難」するなんて…山岳救助隊のお世話になり学んだこと 今年の夏休みは特に注意を:東京新聞デジタル
筋肉の痙攣やこむら返りなどの発症も考慮して、芍薬甘草湯を持ち歩く登山者も多いそうです。
「猛暑日知らずの街」への移住
下界では、夏の異常な暑さを避けて移住する人々もいるそうです。「猛暑日知らずの街」千葉県勝浦市では、1906年の観測開始以降100年以上、最高気温35度以上の「猛暑日」を記録したことがないそうで、近年、移住者が増加しているといいます。
「猛暑日知らずの街」勝浦、本当に涼しい? 都内で39℃を記録した日、地元の人たちに話を聞いてみた:東京新聞デジタル
日本の気候変動2025
政府は「日本の気候変動2025」を公表し、20世紀末と比べ、今世紀末には平均気温が1.4〜4.5度上昇すると予測していますが、有効な対策を実行しているようには見えません。GXや脱炭素社会推進を「政治の仕事」としているようですが(100%否定するわけではありませんが)、それで気候変動時代を生き抜く対策になるのでしょうか。
クリーンで低廉なエネルギーを可及的速やかに実現することが求められます。40℃超の日も増加し、エアコンなしを考えることもできず、何の憂いもなく安心してエアコンを常時稼働させることができるようにすべきではないでしょうか。この他にもすべきことは多々あるはずです。
「猛暑日知らずの街」勝浦への移住もわかります。国の仕事が見えず、未来に不安を覚えます。不安を解消する地を選ぶのも当然なことなのでしょう。
しかし、最近の政治の話題は、きな臭い話ばかりです。
「GDP比5%」防衛費争奪戦、熱帯びる欧州 日本も次期戦闘機で参入 - 日本経済新聞
防衛費増額、自国の防衛産業強化、市場の争奪戦.... 全く理解できないとは言いませんが、これにかけるパワーと同じくらい気候変動にも割いてもいいのではないかと感じます。
論語に学ぶ
季康子(きこうし)、政を孔子に問いて曰わく、如(も)し無道を殺して、以て有道を就(な)さば、何如、と。孔子対(こた)て曰わく、子 政を為すに、焉(いずく)んぞ殺(さつ)を用いん。子 善を欲すれば、民 善なり。君子の徳は風なり、小人の徳は草なり。草 之に風を上(くわ)うれば、必らず偃(ふ)す、と。(「顔淵第十二」19)
季康子が政について孔子に「もし無道な連中はみな殺しにししまって、世の中の正しい規律を完成するというのは、どうだろうか」と問いました。孔子は「あなたは、為政者なので、どうして殺すなどいうのですか。あなたが良き生き方をと願われますならば、人々もそうなります。為政者の品位は風のようなもの、民衆は草のようなものです。風が吹けば草は必ずなびくように、為政者の徳は人々に影響を与え、感化します」といいました。
昨今の世界は野蛮になっていないでしょうか。ロシアにイスラエル、米国や中国もそうなのかもしれません。国のリーダーがそうなのですからどうしようもないのかもしれません。日本がそれに続くことは避けたいものですが、どうなのでしょうか。
政治が変われば、社会の文脈にも変化が生じ、良い社会に近づいていきそうな気がします。気候変動対策が加速するのはそのあとでしかないのでしょうか。
「参考文書」
気候危機にメディアはどう向き合うべきか(第4回)「異常気象の最前線に立つ気象予報士からの警鐘」(後編)【研究員の視点】#553 | NHK文研
今こそ考えよう! 日本の気候変動2025(政府広報オンライン)
“今世紀末には猛暑日や極端な大雨の頻度増加か” 国の報告書 | NHK | 気象




