「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

ポピュリズムの波、日本に到来、極右政党が台頭、参院選を伝えた欧米メディア

 今回の参議院選挙は歴史に残るような出来事になるのでしょうか。右派政党が大躍進した一方で、自民党の政権が、1955年の結党以来初めて衆参両院で少数与党となりました。既存政党の凋落が甚だしいようです。転換点を迎えているようにも感じます。

参院比例票、日本保守党が300万票に迫り共産党を上回る 議席は北村晴男氏と百田尚樹氏 - 産経ニュース

 参政、国民民主は比例代表でも大きく得票を伸ばしました。日本保守党も同様で、共産党の得票を上回り、社民党議席数でならびました。社民の比例票は「チームみらい」の得票を下回っていたといいます。リベラル色のれいわは1議席増しましたが、保守系政党に圧倒された感は否めません。

 

 

 自民党は大敗しました。それでも比例での得票は、1280万票を超え、21.6%と他党を圧倒しています。翳りはあるのかもしれませんが、根強い人気です。過半数を獲れませんでしたが、それに肉薄、善戦といってよさそうです。裏金事件、統一教会問題などから生じた不信もさほど大きなものではなかったようにも見えます。

 それでも自民党内には石破おろしの声が上がっているようです。現執行部に責を求める心情はわからないわけではありません。一義的にはそうなのでしょう。が、この状況でそれでいいのかといったらそうではないような気がします。「選挙は別の顔で」早くもそんな動きが、変わらないのが自民党のようです。それが問題なのでしょう。

記者会見

 石破首相が自民党総裁として記者会見していました。この選挙結果を受け「これから先はいばらの道」だが「赤心奉国の思いで国政にあたって参ります」と話していました。石破さんなりの覚悟は見て取れますが、「赤心奉国」誠意を込めて国のために尽くす、違和感もあります。これもまた自民党らしさなのかもしれませんけど。

石破茂首相「これから先はいばらの道」 21日の記者会見全文 - 日本経済新聞

 会見では選挙戦を振り返り、日本の将来、国民の皆様方に責任を持つ政党であることを訴えたといいます。また、支持を得られなかった要因について、原因を特定することは極めて難しいが、政治改革の問題、物価高に対する対応、あるいは外国人の方々に対する対応など多岐にわたると語っていました。

自民党は幅広い国民政党なので、いろいろな方々のご意見、ご要望に耳を傾けるという政策を常に提示をしてきた」とし、「いくつかの分野に非常にアクセントを置いた政策を提示されると、なかなかそういう方々に対して、自民党として、非常にエッジの効いた政策を提示することが難しいこともあったかもしれない」と述べていました。

 

 

海外メディアの反応

日本は長年にわたり安定した民主主義国家だったが、世界各国を揺るがす激動の波が20日東京湾に到達した。(出所:ウォールストリートジャーナル

 米紙ニューヨーク・タイムズは、「有権者の右傾化で長期支配政党が敗北」と報じ、英公共放送BBCは、「日本人ファーストの極右政党が躍進」と報じていました。

【解説】参院選で極右政党が台頭、「日本人ファースト」で議席拡大 - BBCニュース

「強烈な国家主義的メッセージを掲げ、若い有権者を引き付けた」、自民党よりさらに右寄りの政党への支持が高まることで、自民党の支持基盤が崩れた...... 「安倍晋三元首相の支持者たちにとって、石破首相は保守ぶりが足りない」、「石破氏はナショナリスト歴史観を抱いていない、安倍氏に比べて中国に対して強硬姿勢ではないと、安倍氏の支持者たちからは思われている」、そのため、自民党支持層の一部が参政党に移ったのだ......

参政党の台頭は、日本の政治情勢における転換点となる可能性があるとみられている。・・・・(中略)・・・・ 支持した政党が自分たちの期待に見合わないと思えば、有権者は既存の選択肢に戻るか、新しい代替勢力に乗り換えるだろう。(出所:BBC

 参政党神谷代表が「マスゴミ」と批判する日本のメディアを違って、海外メディアはストレートな表現で選挙結果を伝えています。的を得ているようも感じます。

SNS選挙

 選挙が終わり、様々な分析も始まっています。SNS選挙のブームに火をつけた立花氏、石丸氏が下火になり、代わって参政、国民がその中心に躍り出ました。

データで読み解く国民・参政の同時躍進―最大公約数の終焉と多峰化する社会|徒然研究室 Tsurezure Lab

 躍進した参政、国民民主のYouTube投稿を分析すると、投稿本数はほぼ同数であるのに対し、合計視聴回数では参政が国民民主に3倍以上の差がつけていたといいます。国民民主の動画は「手取りを増やす」「政策とは」などが中心であったのに対し、参政党関連の動画は、「マスゴミ」「特大ブーメラン」「衝撃」「ブチギレ」など扇情的なタイトルで既存メディアや他政党との対立構造を際立たせ、視聴者の感情に直接訴えかけるものが多くなっていたといいます。これが視聴回数の差になったと推論されるといいます。

 

 

 面白い分析です。過激な言葉と言説で感情に訴え躍進した参政、現役世代に向き合い、彼らが抱えているであろう問題を解決するための政策を訴えた国民民主。これに対して、自民は国民政党、多くの利害関係者の意見を聞いて政策を提示し、「赤心奉国」、国家・国民のためといいます。しかし、そこには国民が不在のようにも聞こえます。主権在民、それを等閑視していたようにも感じます。

論語に学ぶ

民は之に由(よ)ら使む可(べ)し。之を知ら使む可からず。(「泰伯第八」9)

 人々に対して、政策に従わせることはできるが、政策を理解させることなると、なかなかできないと孔子はいいました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 説明責任を果たし、透明性を高め、国民の信頼を得ることが求められるのが現代社会なのでしょう。無理やり政策に従わせようとする古い政治はもう通用しなくなるのかもしれません。

 

 

「失われた30年」、 日本の国力が低下し、多くの国民が疲弊しています。やはり政治の問題が大きいのでしょうか。今回の参議院選挙をみていてその印象を強くします。政治は変わることができるのか、それが問われていそうです。

 トランプ関税が合意となったようです。トランプさんの投稿によれば、日本に15%の相互関税を課すことで合意、日本は自動車やコメなど農産物の分野で米国に市場を開放し、5500億ドル(約80兆円)を米国に投資するとしているといいます。

石破茂首相、アメリカとの関税合意「国益かけた交渉が形に」 - 日本経済新聞

 不明点も多いようです。まだまだ政治の混乱が続きそうです。日本の未来はどうなっていくのやら.......

 

「参考文書」

参議院選挙:石丸伸二氏率いる地域政党「再生の道」、議席獲得ならず…立花孝志党首の「NHK党」当選なし : 読売新聞

「裏金候補」落選5人 当選10人、不信根強く【25参院選】:時事ドットコム

【社説】ポピュリズムの波、日本に到来 - WSJ

海外メディア、日本の「右傾化」警戒 対日外交の不安定さも指摘 - 日本経済新聞

「極右政党が躍進」 英BBC放送が報道 | NEWSjp

参院選で自公が過半数割れ、衆参両院で少数与党に 石破首相は続投表明 - BBCニュース