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カナダコンビニ大手、セブンイレブン買収断念、下がった株価、見えないコンビニの未来

 カナダの流通大手アリマンタシォン・クシュタールがセブン&アイ ホールディングスに対する買収提案を撤回しました。セブン&アイによる建設的な協議の欠如が理由とされました。

クシュタール、自らの事業悪化と株価下落足かせに-セブン買収断念 - Bloomberg

 セブン&アイ側の妨害的な対応に加え、クシュタールの株価下落の長期化、米国におけるインフレと需要低迷による店舗消費額の減少など経営悪化が重なったこともあって買収断念となったといいます。この発表後、クシュタールの株価は一時18.5%高と大幅の上昇となりました。

 

  

 この買収騒動を通じて、セブン&アイはゴタゴタが続きました。井阪社長が退陣し、創業家による買収は試みては頓挫、スーパーや外食などの非中核事業を束ねる「ヨークHD」の株式を売却、祖業のイトーヨーカ堂などスーパー事業を事実上切り離し、コンビニ事業に集中することにしました。今まで進まなかった改革が進んだようにも見えました。しかし、買収提案撤回の発表後、セブン&アイの株価は、一時9.6%下落しました。 皮肉なものです。セブン&アイは引き続き独自の企業価値創出計画に注力し、業務改善に取り組んでいくそうです。

 セブン&アイは依然としてアクティビスト(物言う株主)の標的であり、17日に株価が10%近く下落したことで、新たな動きが出てくる可能性もある。(出所:東洋経済オンライン)

セブン&アイ買収頓挫、金融機関が見込んだ巨額の手数料収入も幻に | ブルームバーグ | 東洋経済オンライン

 日本では昨今、企業統治の強化や株主還元の向上を背景に、企業やプライベートエクイティー(PE、未公開株)ファンドによるM&Aが急増しています。セブン&アイは、株価低迷や資本効率の悪さという課題に正面から取り組まなければならず、クシュタールの提示額を超える株価を実現することが最優先課題といわれます。スティーブン・ヘイズ・デイカス新社長の手腕が問われていそうです。露呈した不誠実さの解消も仕事になりそうです。

 

 

 あれだけ注目を集めたコンビニエンスストア事業ももうかつてのような勢いはなくなったのではないでしょうか。コンビニ一足打法では海外事業の強化、拡大しかないともいわれます。

セブン、「幻想」のグローバル企業 デイカス氏は脱却できるか - 日本経済新聞

 それ以前にコングリマリットディスカウントを逆手にとる戦略があればよかったのでしょうがもうあとの祭りです。モノが売れない時代といわれます。大量生産、大量消費の時代はすでに終わりました。新しい時代にあった小売りの未来はどんなカタチなのでしょうか。その模索が求められているはずです。

論語に学ぶ

富 求む可(べ)くんば、執鞭(しつべん)の士と雖(いえど)も、吾も亦(また)之を為さん。如(も)し求む可からずんば、吾が好む所に従わん。(「述而第七」11)

 どんと儲かることができるものならば、通行者の整理のような他人のために働く仕事であろうと、私はそれをしよう。しかし、それによって特段儲かるような仕事でないのならば、貧乏を覚悟で自分の好きな道に進もうと孔子はいいました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 成長産業もやがて終わりを迎えることはあるものです。そうなったときに、どんな方向に進むべきなのか。孔子は自分の好きな道といいます。自分の意志を貫けといっているようにも聞こえます。

 

 

 時代は少子高齢化、物価高騰も続き、引き続きインバウンドも好調のようです。これらをちょっと深堀りしてみれば、新しいコンビニのカタチを発想できそうです。

ローソン駐車場で車中泊 1泊2500〜3000円、ホテル代高騰の受け皿に - 日本経済新聞

 モノを売るコンビニから地域社会の問題を解決するコンビニになってもいいのではないでしょうか。世界各地津々浦々にコンビニがあって、その土地にはそれぞれの課題があったりするのですから。

 世界で大人気の「たまごサンド」を世界中に拡販するのもよさそうです。その強みを活かして現地生産するのもいいのかもしれません。

セブン&アイが断ったのではなくクシュタールが一方的に手を引いた、世界のコンビニ好きには朗報。セブンは攻勢の時だ | ブルームバーグ | 東洋経済オンライン

これからのコンビニにはできそうなことがたくさんありそうです。

 

「参考文書」

セブン&アイへの買収提案、カナダのアリマンタシォン・クシュタールが撤回 「建設的な協議が欠如」 - 日本経済新聞

セブン&アイHD「コンビニ専業」難路、成長に陰り 非公開化遅れ - 日本経済新聞

セブンのデイカス次期社長「日本の強みを海外移植」 買収対抗へ - 日本経済新聞

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