実質賃金が5カ月連続でマイナス、参院選の戦いの最中に、さえない経済指標の発表がありました。 食料品の値上げが続き、コメもエネルギー価格も高止まっています。
5月の実質賃金2.9%減 5カ月連続のマイナス、物価上昇に追いつかず - 日本経済新聞
自民党は「物価上昇に負けない賃上げの実現」が物価対策の基本といいますが、賃上げが物価上昇に追いつきません。
5月の景気の基調判断も発表となりました。景気後退局面の可能性が高いといわれる「悪化」との結果です。厳しい現実です。
厚生労働省の2024年国民生活基礎調査によれば、生活状況が「苦しい」との回答が、全世帯で58.9%に上っているそうです。18歳未満の子どもがいる世帯では64.3%になっているといいます。
物価高、生活苦しい世帯58% 厚労省が調査 | NEWSjp
厚労省は、物価高が長引き、賃金の伸びが追い付いていないことなどが影響したとみているといいます。自民党離れ、自民党不人気となりそうな発表が続きます。
選挙関連の投稿がSNS上にさかんになっているようです。しかし、意外にも物価対策に関連する「減税」や「消費税」よりも「外国人」の言及数が多くなっているそうです。
1位「外国人」2位「減税」3位「消費税」 参院選・ネット投稿から浮かぶ争点とは | 河北新報オンライン
SNSの関心事を政党が競って取り込み、それが助長、増幅させている可能性もあるといいます。
メキシコでは首都のメキシコシティー市中心部で、外国人流入による家賃高騰に抗議するデモが行われ、一部が暴徒化したそうです。デモ隊は「米国人は出て行け」などとシュプレヒコールを上げていたといいます。
メキシコ首都で外国人排斥デモ 流入で家賃高騰、「米国人出て行け」:時事ドットコム
「外国人排斥」が世界的な潮流になっているようです。 生活費の安さに引かれて若い米国人らが、コロナ禍広がった頃から流入、その影響で家賃が跳ね上がり、住民が引っ越しを余儀なくされたことが背景にあるといいます。
「日本人ファースト」、そう訴える政党があります。勢いを得て支持を拡大しているといいます。わかりやすい主張なのかもしれません。別の政党の代表は、日本に居住する外国人労働者について「日本の文化は守らない。ルールは無視する。日本人を暴行する。日本人の物を盗む」、さらに「労働者の質も悪い。福祉のただ乗り、健康保険のただ乗り......」と街頭演説で主張しています。日本も世界と同じような流れになってきているのでしょうか。
国際人権団体の「アムネスティ・インターナショナル日本」が、参院選で複数の政党が排外主義的な主張を掲げていることに懸念を表明したそうです。
「権威主義と右傾化が明確に」 参院選、アムネスティが懸念表明 | NEWSjp
参院選候補者を対象に人権意識を調査した結果、排他的な空気が広がる欧米とよく似てきているといいます。「世界的な権威主義と右傾化の流れが、日本でもどんどん明確になっている」と事務局は述べています。
論語に学ぶ
貧にして怨む無きは、難(かた)し。富みて驕(おご)る無きは、易し。(「憲問第十四」10)
生活が苦しいとき、運命や社会を恨まないでいるのは難しい。しかし、金持ちだと、驕り高ぶることを抑えるのは容易いと孔子はいいました。
政治、経済の現状からして、道理が軽視されていることはないでしょうか。そんな世になっているにもかかわらず、ただ関心を呼ぶような発言ばかりするのですから、乱れが止まらなくなっていくのでしょう。
参院選、与野党どちらの主張を聞いても何だかピンときません。物価高騰が止まらなくなっているのですから、目先の物価高対策が必要なことは十分に理解できますが、国内外で環境が大きく変化していく中で、日本の衰退に歯止めをかけ、再興していくの努力が全く見えないのが残念です。
この選挙で政権の枠組みが変わることはあるのでしょうか。もうそろそろ自民党時代を終えるときが来ているのではないでしょうか。この最悪な現状を作ったのは自民党政治なのでしょうから。
「参考文書」
景気判断4年10カ月ぶり「悪化」 5月動向指数、輸出などマイナス - 日本経済新聞
SNS上の関心、政党が取り込み膨張 「外国人規制」のX投稿は4割増 - 日本経済新聞
日本保守党の百田尚樹代表、外国人は「ルール無視、労働者の質も悪い」 - 日本経済新聞
参議院選挙比例投票先に自民党18%、参政党伸長8% 共同通信世論調査 - 日本経済新聞
強気の作戦、狂った想定 国民民主、追い風弱まる―参院東京選挙区ルポ【注目区を行く】:時事ドットコム



