国の税収が5年連続で過去最高を更新したそうです。2024年度の一般会計税収は75.2兆円程度、見込み額から約1.8兆円増加したといいます。
24年度の国の税収75.2兆円、5年連続で最高 企業業績が好調 - 日本経済新聞
企業業績が好調で法人税が伸び、物価高や消費の拡大などもあって消費税も伸びたそうです。賃上げ効果で所得税も堅調だったといいます。これだけの数字がそろえば、日本経済は良好といえそうですが、実態はどうなのでしょうか。
このところ株価も堅調のようで、日経平均株価が4万円台を回復しました。日本経済に悪い要素はなそうです。
値上げラッシュが再燃しています。2105品目もの食品が7月に値上げとなりそうです。前年同月の5倍超。原材料の価格高騰に加え、人件費や物流費、光熱費のコストアップ分を価格転嫁する動きが加速しているためといいます。
7月の食品値上げ、カレールーなど2105品目 前年比5倍超 - 日本経済新聞
「賃金と物価の好循環」実現のための官民が協力して価格転嫁を進めたことで、今ではG7諸国の中で、一番高いインフレ率になりましたが、好循環は実現に近づいているのでしょうか。
値上げのスピードに比して実質賃金の伸びは鈍重のようです。原材料や光熱費が高騰を続けているのですから、賃金の伸びが抑制されてしまうのも仕方ないのでしょうか。これでいいのだろうかと疑問を感じます。値上げを進めれば、一般に企業業績は改善します。粗利、限界利益の配分に工夫があればよいのですが。
参議院選挙が近づき、各党が選挙公約を発表しています。現金給付か、それとも減税なのか、物価対策が選挙の争点になるようです。
「消費税を守り抜く」 自民幹事長の発言が波紋 参院選へ論戦過熱 | 毎日新聞
自民党の森山幹事長が、野党が消費減税を選挙公約に掲げていることを批判し、「何としても消費税を守り抜く。代替財源を示さずに、消費税を下げる議論だけをするのはポピュリズムの政治だ」と述べたそうです。
何だかなと思ったりします。どっちがポピュリズムなのか。物価高騰は続き、コメは急騰し昨年の2倍のレンジです。政治が経済に介入すべきではないのかもしれません。しかし、これらが政策によって引き起こされているのなら、それを正していく構造改革的なものが求められるはずです。円安もしかり。それが物価高騰の一因になっているのですから。
与党野党も大衆迎合的なポピュリズムに陥らず、国民生活の向上を図る施策を示して議論を戦わせて欲しいものです。一部政党のように衆愚政治を標榜するのではなく、矛盾だらけで不誠実な古い政治をアップデートするときです。この悪しき流れを止めないと日本がますます衰退していくことになりそうです。
「衆愚政治」とは、民主主義が機能不全に陥り、民衆の感情や衝動に左右された政治が行われる状態を指すそうです。民衆の無知や偏見、あるいは扇動によって、政策が非合理になったり、社会が混乱したりする状況を指すといいます。トランプさんはこの部類なのですかね。
論語に学ぶ
哀公(あいこう) 有若(ゆうじゃく)に問いて曰わく、年饑(う)えて用足らず。之を如何せん、と。有若対(こた)えて曰わく、盍(なん)ぞ徹せざらんや、と。曰わく、二も吾猶足らず。之を如何ぞ其れ徹せんや、と。対えて曰わく、百姓足らば、君 孰(たれ)と与(とも)にか足らざらん。百姓足らずんば、君 孰と与にか足らん、と。(「顔淵第十二」9)
魯の国の君主「哀公」が弟子の有若に「近ごろ不作で費用が不足だ。どうすればよかろう」と問いました。有若は「どうして減税しないのですか」と答えました。哀公は「十分の二の税でも不足なのに、それをどうして十分の一に下げられようか」といいました。有若は「もし民の生活が十分でありますならば、君主はだれと不十分となるのではありましょうか。もし民の生活が不十分でありますならば、だれと十分となるのでありましょうか」といいました。
赤沢経済再生相が訪米しては手ぶらで帰国することが続き、ピストン赤沢と揶揄されています。日米関税交渉が難航しているようです。トランプさんも業を煮やしてのことなのか、日本車に不満を表明し、上乗せ関税の一時停止措置の延長は必要ないとの考えを示したそうです。
「コメを買おうとしない」 トランプ氏、日本に不満:時事ドットコム
コメについても「大規模なコメ不足が生じているにもかかわらず」輸入しないと指摘し、コメの高関税を非難し、日本に輸入拡大を求めているそうです。
政治はいったい何をやっているのやら。何をやっても成果はあがらず、問題は解決されることがありません。しかし、選挙となれば熱心になって、票集めに血眼になれます。それを同じくらいの熱量で日々勤しんでもらいたいものです。解決できない問題などないのですから。
「参考文書」
給付、消費減税で対立 与野党党首がテレビ討論:時事ドットコム
参政党、参院選投票先で支持広げる 国民民主党は伸び悩み - 日本経済新聞
トランプ氏、7月9日の期限延長は必要ない-日本車に不満表明 - Bloomberg
アポなし訪米「成功率100%」 赤沢氏、関税交渉巡り:時事ドットコム
かみ合わぬ日米関税交渉、貿易赤字削減に米固執 経済安保協力響かず - 日本経済新聞
日経平均、4万円台定着へ「三度目の正直」 伸び悩む企業業績が壁に - 日本経済新聞
田原総一朗氏「参院選、自民党内は過半数維持の楽観ムードが消えた」:日経ビジネス電子版


