トランプさんの再登板で紛争が続くウクライナやガザでの停戦が実現し、またイランとの緊張緩和が進めばと密かに期待していました。しかし、ディール交渉術をしてもダメだったのかと多少落胆しています。
イラン最高指導者「米国との核協議成功せず」 ウラン濃縮停止拒否 - 日本経済新聞
社会の規範を揺さぶり、変化を率先していくかのように見えましたが、結局は何かが欠けていたのでしょうか。成就することはなそうです。
「トランプ2.0」、目的のために強引に導入される関税政策、変更を余儀なくされた数々の政策、価値観。色々批判のある手法なのでしょうが、手詰まりとともに問題を明確にし、またこれから進むべき道をはっきりさせているところもありそうです。それはそれで評価してもいいのではないかとも感じたりします。
米国の格下げ
格付け会社ムーディーズ・レーティングスが、米国の信用格付けを最上位の「Aaa(トリプルA相当)」から1段階引き下げました。米国が赤字にどっぷり漬かり、長年繰り返される債務増加と財政赤字のパターンに改善の兆しが見られないことが理由のようです。
米国債市場で債券自警団の動きが活発化、格下げきっかけに警鐘鳴らす - Bloomberg
「米30年債利回りが5%を超えた」、この格下げに投資家が反応した結果だといいます。米国債投資家は、財源のない減税を巡る議論が議会で活発化する前から、米政府が歳入を上回る支出を続けるなら、重大な結果を伴うことになるという警告メッセージを発していたそうです。
金融市場は財政規律を緩めた国に審判を下す役割を果たしてきた歴史があり、最近の利回り急騰は、いわゆる債券自警団が放漫財政に抗議して力を行使した過去の例と重なり始めている。理論的には、投資家が団結して借り入れコストを上昇させれば、最終的に政府は圧力に屈して支出削減に回帰せざるを得なくなる。(出所:ブルームバーグ)
日本においても消費減税がさかんに議論されるようになっています。そして、国債市場で、長らく安定していた金利が米国やドイツなど主要国を上回るペースで上昇し始めているそうです。
超長期金利の反乱、青天井で金融・財政に影響も-日本国債市場の異変 - Bloomberg
償還期間が長い年限ほど上昇傾向が鮮明で、30年金利の水準は既に10年債の約2倍に達し、40年に続き過去最高水準が目前と青天井の様相を呈する。(出所:ブルームバーグ)
トランプ関税の不透明感やムーディーズの格下げの影響もあるといわれていますが、米国同様、財政膨張に歯止めがかからなくなることを懸念しているともいわれます。減税問題に決着がつく参院選まではこの地合いが続くのではないかとの声もあるようです。
米国との良好な関係を構築しようと、日本政府は防衛費の拡大など財政出動させてまで様々な施策を実施してきましたが、金利負担が増加していけば、同じ姿勢を取ることが困難になるといいます。
論語に学ぶ
千乗の国を道(みちび)くには、事を敬して信、用を節して人を愛し、民を使うには時を以てす。 (「学而第一」5)
大国の政治を担当するには、次のようなことが必要だ。事務上のことは丁寧に扱って人民を欺くことなく、公の金品は節約を心がけて、人々の心や生活を豊かにし、人民に労役を提供させるときは、時期を見計らうよう心がけると孔子はいいました。
米国は合法的な政治献金で議会が『買える』といわれているようです。しかし、それが民主主義をゆがめることになっているといいます。その傾向がトランプ政権でより顕著になっていそうです。日本も米国もあまり変わらない状況なのでしょうか。両国共通の課題は節度の回復なのかもしれません。
「参考文書」
20年債入札が記録的不調、30年など超長期利回り最高-投資家不在鮮明 - Bloomberg
超長期国債「衝撃的な弱い入札」なぜ? 30年・40年債利回り過去最高 - 日本経済新聞
【23日講演】知の巨人、ミンツバーグ氏が来日 「まずは足元を見よ」「社会を立て直せ」:日経ビジネス電子版


