「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

つまずいた日産、復活はあるのか、待たれる社長交代

 インバウンドが大盛況となり、様々な日本の産品やコンテンツが人気となって日本経済をけん引しています。

世界的な抹茶人気、SNSと訪日ブームで拍車-日本で品不足広がる - Bloomberg

 日本人気花盛りとの感も否めません。日本企業がM&Aの対象になったり、アクティビストの標的になるケースが増えています。上手に対応して成功事例も多々あるようです。ある種のブームの様にも見えます。しかし、変化を恐れてのことなのか、このブームに乗れない企業もあるようです。

 

 

 セブン&アイ・ホールディングス、日産自動車はその例なのでしょうか。セブン&アイ・ホールディングスは創業家による非公開化が頓挫し、日産自動車はホンダとの経営統合協議が物別れとなりました。生活に密着し、誰もが知る名だたる企業のつまずきが残念でなりません。

同意なき買収続々 沈むセブン&アイ株、長期戦略で選別 - 日本経済新聞

 経営に対して厳しい評価が下されています。業績も振るわず株式市場からも低下評価なのですから間違いなそうです。株主価値を向上させる長期戦略の欠如がその理由に挙げられています。

論語に学ぶ

君子は矜(きょう)なるも争わず。羣(ぐん)すれど党せず。(「衛霊公第十五」22)

 君子は、誇りを持っているが他者と争わない。共同はするが徒党は組まないと孔子は言いました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 激動の時代にいわれ、ビジネス環境がますます厳しくなり、これまでに以上に協業や協働が求められるようになってきています。それなのに党派を作るようでは、はなから共同がうまくいくはずもありません。また、器が小さい人は群れの中で自分を守る傾向にあるといいます。そんな人物に経営されている企業は悲劇でしかありません。

 

 

日産の例

新たな統合会社の社名はホンダコーポレーション――。ホンダから持ち株会社の社名候補を提示された日産自動車幹部は驚いた。日産の文字は消えていた。これではホンダによる買収と世間には映る。日産幹部は「ホンダ1社だけの名前を入れるなんてありえない」。憤慨したが、ホンダは意に介さなかった。(出所:日本経済新聞

ホンダ、日産の内田社長が退けば交渉再開の用意-FT - Bloomberg

「ホンダによる子会社化を嫌い、自力再建にこだわる一部の役員を内田社長が制御できなかった」、問題は内田社長との声も多いようです。

「日産が子会社化にこだわる理由が分からない。大事にするべきなのは、日産ブランドであり、日産ファン。そして事業をどうやって伸ばしていくかだ。日産ブランドや技術、日産で働く人たちへの誇りは絶対に持つべきだが、子会社かどうかなんて「箱」(会社形態)のちっぽけな話だ」、元日産COOの志賀俊之氏がそう語っています。

日産、再びホンダと交渉を◆「箱」よりも「ブランド」が大事―志賀俊之元COOからのメッセージ:時事ドットコム

顧客や投資家、株主、従業員らに対し、より大きな価値を提供することができるのであれば、買収されることも、当然選ぶべき選択肢だ。(出所:時事ドットコム

 ゴーン時代のルノーとアライアンスを経験した人物の言葉には説得力があります。またその時の失敗もわかっているからなおさらなのでしょう。

 この先の日産の動きが気になります。台湾の鴻海精密工業との提携の話があがり、また米投資ファンドのKKRが日産の資金調達に関して協議しているとも報道されています。このままでは誰をパートナーに選んでも提携がうまく進みそうにありません。日産が再び復活することはあるのでしょうか。社長交代が喫緊の課題のようです。

 

「参考文書」

ホンダ・日産統合破談、幻の新社名は「ホンダコーポレーション」 消えた「日産」 - 日本経済新聞

日産が内田社長交代で準備、経営悪化やホンダ交渉失敗受け-関係者 - Bloomberg

「日産・内田社長は自力再建派の役員を制御できなかった」日産が協議打ち切りを急いだ“本当の理由” | 文春オンライン

日産「自主性に確信持てず」 ホンダ統合協議打ち切り - 日本経済新聞