「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

止まらないコメ、野菜の高騰、消費者物価指数上昇、「賃金と物価の好循環」は実現するのか

 激動の時代といわれています。またかとの感が否めません。いつまでも終わることのない激動の時代、言い換えれば、激動が普通になったということなのでしょう。政治がひどいあり様なのですからそうなって当然、しかも世界共通になっているのですからまだまだ激動の時代が続きそうです。

 日本の政治も世界の他の国に引けを取らないひどいあり様です。少数与党に転落した自民党の運営能力の問題のなのでしょう。来年度予算を巡る攻防がそれを如実に表しています。

高校無償化、自民・公明・維新が実質合意…25日にも党首会談で予算成立が確実に : 読売新聞

 無いよりはあった方が良いのかもしれません。それだからいって、社会を覆う閉塞感を打破するような転換点になることはなそうです。

 

 

止まらないコメ、野菜の高騰、消費者物価指数上昇

 物価高騰が止まりません。コメは前年同月比で70.9%上昇し、過去最大の上昇率を4か月連続で更新する歴史的な高騰となったといいます。総務省が1月の全国消費者物価指数で、総合指数が前年比4.0%の上昇になったといいます。

全国総合物価、1月は4%に加速 「基調は2%少し下回る」と日銀総裁 | ロイター

 総合指数を押し上げたのは生鮮食品、「キャベツ」はおよそ2.9倍、「はくさい」が2.1倍となり、「みかん」は37.0%、「いちご」も20.0%の上昇だったそうです。また、「頻繁に購入する品目」の上昇率は6.2%だったといいます。

 専門家は「体感物価としてより高くなったように感じてしまう部分は大きい」と指摘、消費マインドの落ち込みにつながりやすく、ぜいたく品やサービスにかける支出を減らす傾向が出てくる可能性もあると述べ、弱い状況が続いている消費が「生活防衛意識」のさらなる強まりによって、一段と悪化する局面に入ってもおかしくないといいます。こうした状況に生産者は各種コスト高の販売価格への上乗せに難渋し、「賃金と物価の好循環」の実現は難しくなるととみる専門家もいます。

 さてどうなるのでしょうか。この物価高騰の状況について、林官房長官は「賃金上昇が物価上昇を安定的に上回る経済の実現に向け、省力化投資の促進や価格転嫁の徹底などを進め賃上げ環境の整備などに取り組むとともに、賃上げの恩恵を受けにくい人たちをきめ細かく支援するため低所得世帯向けの給付金や地域の実情に応じた『重点支援地方交付金』などの迅速で適切な執行に努めたい」と述べていましたが、なんのこっちゃとの感が否めません。問題の本質を見極め、有効な策がない限り、転換点を迎えることはなさそうです。  

 

首相のぼやき

「みんな、税金はまける、福祉は充実する、公共事業もやる、国債は幾ら出してもそのうち返せると。そういうことなら世の中苦労しない」、石破首相が「全国高校生政策甲子園」で最優秀賞を受賞した高校生を前にこうぼやいたそうです。

ぼやく石破総理「“減税も福祉充実も”、みんなウケること言いたがる」 与野党協議は最終局面 | TBS NEWS DIG (1ページ)

減税や生活者支援の政策に慎重な姿勢を見せることは有権者の理解が得られにくい。確かに今の生活に苦しむ国民に政治は向き合わなければいけないが、同時に未来にも責任を持たなければいけない。(出所: TBS NEWS DIG )

 政治家に求められるのは「勇気と真心を持って真実を語る」ことと記事は指摘し、それは石破首相が就任前まで度々引用してきた言葉だといいます。さらに、「今」だけではなく「未来」にも責任を持った真摯な議論が求められているといいます。それができる政治家でいれば、こんな苦境が続くはずはないのでしょう。

論語に学ぶ

哀公(あいこう) 有若(ゆうじゃく)に問いて曰わく、年饑(う)えて用足らず。之を如何せん、と。有若対(こた)えて曰わく、盍(なん)ぞ徹せざらんや、と。曰わく、二も吾猶足らず。之を如何ぞ其れ徹せんや、と。対えて曰わく、百姓足らば、君 孰(たれ)と与(とも)にか足らざらん。百姓足らずんば、君 孰と与にか足らん、と。(「顔淵第十二」9)

 魯の国の君主 哀公が有若に「近ごろ不作で費用が不足だ。どうすればよかろう」と尋ねました。有若は「どうして税率を十分の一にしないのですか」と答えました。哀公は「十分の二の税でも不足なのに、それをどうして十分の一に下げられようか」といいました。有若は。「もし民の生活が十分であるのなら、君はだれと不十分となるのでしょうか。もし民の生活が不十分であるのなら、君はだれと十分となるのでしょうか」と答えました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 国民が足りていれば足りていると思い、足りていなければ足りないと思うのが君主と孔子は考えていたようです。現代の政治家はこうした意識を持っているのでしょうか。今の論戦も、今夏に控える東京都議会議員選挙や参議院選挙を有利にするためのようです。何のための政治なのでしょうか。

 

 

「医療費を最低4兆円削減し、現役世代の社会保険料を年間6万円引き下げる」。

 来年度予算を通すため、自公、維新の会の政策責任者が取りまとめた合意文書案には「高校授業料の無償化」の他、「社会保険料の引き下げ」も盛り込んだそうです。一方で、厚労省は4月から、「電子処方箋」のシステムを導入していない医療機関や薬局の診療報酬を下げるといいます。

電子処方箋、未導入の病院は報酬減 普及促進へ4月から - 日本経済新聞

 進まない「電子処方箋」の普及をテコ入れするためだといいます。こんな手法で医療DXは進むのでしょうか。これではいつまで経っても伸びる医療費の抑制につながらず、かえって医療の質の低下を招きかねないような気がします。

 官僚たちも色々と横やりが入って煩わしさもあるのかもしれませんが、普及させるためのアプローチを根本的に変えなければ、またいつか保険料アップとの話を持ち上げるしかなくなるのではないでしょうか。進歩が止まっていると言わざるを得ません。頭脳明晰な人間が官僚を務めているはずなのに不思議なことです。何か足らない素養がありそうです。

トップ自ら職業倫理を言い続けよ◆金融マン犯罪の背景【作家・江上剛コラム】:時事ドットコム

 それは政治家についても同じことが言えるのかもしれません。 

 

「参考文書」

「キャベツ1000円超」 生鮮食品高騰で消費者マインドがさらに悪化:日経ビジネス電子版

消費者物価は1年7カ月ぶり高い伸び、食料上昇-日銀利上げに追い風 - Bloomberg

1月消費者物価指数 「米類」の上昇率70%超え 4か月連続で過去最大更新 歴史的な高騰に 野菜や果物も高水準 | NHK | 消費者物価指数

1月の企業物価、1年7カ月ぶり4%台 コメ高騰・円安響く - 日本経済新聞

共働き、増えた所得は貯蓄 内閣府が消費低迷の理由探る - 日本経済新聞

田原総一朗氏「久しぶりに会った石破首相は自信を取り戻していた」:日経ビジネス電子版