新たな年2025年が始まりました。早いもので21世紀も4分の1が過ぎることになります。戦後80年、節目の年で、昭和100年になるそうです。
「トランプ2.0」が始まり、不確実性につつまれ、世界は身構え、民主主義が問われる年になるといいます。政治の混乱が日本でも世界でも続きそうです。
加速する地球温暖化、乱れる自由貿易の秩序、核も絡み危うさを増す地政学的な緊張など、世界的な協調を必要とする懸案は数限りない。(出所:日本経済新聞)
長く続く激動期は終わりを迎えそうにありません。
危険な存在となりつつあるイーロン・マスク
あのイーロン・マスク氏が、トランプ次期米大統領の主要アドバイザーとして政治に関与することになります。
「政商」マスク氏、異例の権力を手中に トランプ次期政権の決定に再三介入【地球コラム】:時事ドットコム
さらに戦争の行方を左右することにもなりそうだといいます。ウクライナに対して、スペースXの衛星インターネット接続サービス「スターリンク」の提供を一時的に停止したり、一方で、ロシアのプーチン大統領とのつながりを持ち、その運命を左右するとの意見もあるようです。中国においても同様のようです。
「イーロン・マスク」、民主的な選挙で選ばれたわけではないのに、政治に強い影響力を持ち、世界の覇権国のリーダーも、ご機嫌をとろうとする存在になりつつあるといいます。
マスク氏の影響力、世界中で強まるばかり-中国との関係巡り疑念も - Bloomberg
人類の未来を左右しかねない、危険な存在ともいわれています。
その右傾化が気になります。
マスク氏、英国に解散総選挙を訴え-ドイツに続く同盟国への介入発言 - Bloomberg
各方面で物議をかもしているようです。
マスク氏、ドイツ極右政党党首とXで対談か 10日開催との情報 | ロイター
誰の意見にも従う必要がないテクノロジー系起業家たちは、世界をこれからどう動かそうとしているのでしょうか。危うい方向に向かう可能性はないのでしょうか。現状では、彼らの良心を信じるしかない、というのは恐ろしい事実です。(出所:日経ビジネス)
「関連文書」
独政府、マスク氏の極右政党支持を非難 「選挙介入にあたる」 | ロイター
マスク氏、独極右政党だけが「ドイツを救う」 異例の応援 - 日本経済新聞
マスク氏、英右派政党に巨額献金? 「外国の干渉」懸念も:時事ドットコム
ナベツネ
昨年末、読売新聞グループ本社代表取締役主筆、「ナベツネ」こと渡辺恒雄さんが98歳で他界されました。ジャーナリスト、メディア界のドン、独裁者、フィクサー、妖怪、哲学者など様々な顔があったようです。
共産党に入党するも除名され読売新聞に… 渡辺恒雄氏が“独裁者”として君臨するまでの道のりを追う | デイリー新潮
彼がしゃべるとそれが影響力を及ぼしたことは事実で、巨星墜つという感じだ。(出所:NHK)
戦後の政治史、メディア史を語るうえで欠かせない人物であったといいます。新聞界の権力者として長年にわたってもたらした功罪はとても大きいものだったともいわれています。
「関連文書」
渡辺恒雄氏が君臨した「黄金時代」 「終生一記者」が権力の象徴に… 社説では国会議員を名指しで「ガチ反論」:東京新聞デジタル
さよなら、渡辺恒雄さん 記者に届いた「人たらし」の手紙 | 毎日新聞
渡辺恒雄さん死去 読売新聞グループ本社代表取締役主筆 巨人オーナーや大相撲横審委員長務める 98歳 | NHK | 訃報
イーロンが現代版の「ナベツネ」に見えたりします。新聞ではなく、SNSをおさえ、政治に関与しようとしているからでしょうか。「ナベツネ」よりオープンではあるのでしょうけれども、逆にそれが厄介なのかもしれません。
「ナベツネ」、ただ戦争を嫌う気持ちが人一倍強く、戦争を知る世代のジャーナリストとしての使命感を持っていた......
「あの戦争は侵略戦争だ」渡辺恒雄氏が東京ドームで田原総一朗氏に語っていたこと | レビュー | Book Bang -ブックバン-
「それはね、軍の横暴、独裁政治の悪さを、身にしみて分かったわけだ」、「あれだけ人を殺して、何百万人も殺して、日本中を廃墟にした連中の責任を問わなくて、いい政治ができるわけない」、自らの戦争の体験をもとに語り、戦争経験を持たない人が多くなることに危惧を抱き、それがまた行動の源泉になっていたようだといいます。
SNSの普段使いが当たり前になって、不確かな情報が拡散され、過激な政治勢力が伸長するようになりました。日本ではSNSが若者の投票率の伸びの一助になったともいわれます。
断片的で不正確な情報や主張の氾濫が社会や政治を乱すことへの注意は必要だ。新聞などのメディアが正確で信頼される情報をいかに発信するか。(出所:日本経済新聞)
こうしたところにもTwitterを買収したイーロン・マスクの影響が大なり小なりありそうです。「ナベツネ」がもし健在ならこうした現状に何を思い、どう対処していくのだろうかと思い馳せます。
論語に学ぶ
子貢(しこう)曰わく、管仲(かんちゅう)は仁者に非(あら)ざらん。桓公(かんこう)は公子糾(こうしきゅう)を殺せるに、死すること能(あた)わず。又 之を相(たす)けり、と。子曰わく、管仲、桓公を相け、諸侯に覇たらしめ、天下を一匡(いっきょう)す。民 今に到るまで、其の賜(たまもの)を受く。管仲微(な)かりせば、吾其れ髪を被(こうむ)り衽(じん)を左にせん。豈(あに)匹夫匹婦(ひっぷひっぷ)の諒(まこと)を為して、自ら溝涜(こうとく)に経(くび)れて知る莫(な)きが若くならんや、と。(「憲問第十四」17)
弟子の子貢が「管仲は仁者ではありますまい。桓公が公子糾を殺したとき、殉じて死ぬことができず、その上、桓公の謀将となって助けたではありませんか」と問いました。すると孔子は「管仲は桓公が補佐して諸侯の覇者たらしめ、諸侯をして周王室を尊崇せしめ、世を平和にし、民は今に至るまでその恩恵を受けている。もし管仲がいなかったならば、外国の侵略を受け、その慣習を強いられ、髪は結ばずさんばら髪となり、衣服も左前に着ることとなったであろう。庶民に通ずる小さなまごころを尽くして溝の中で首をくくって自殺し、世にはその名を知られずに終わるような小さな生き方と比較できようか」といいました。
イーロン・マスクのモチベーションはどこにあるのかと心配になります。世界平和を乱すことだけはあってはならないのですから。
「参考文書」
寺島実郎氏「二極化の発想やめよ、世界を単純に分断するな」 | 週刊エコノミスト Onlineから | 週刊エコノミスト Online | 毎日新聞「経済プレミア」
イーロン・マスクら大富豪を英雄視するのは危険 ノーベル賞学者の警告:日経ビジネス電子版



