自民党が衆院選で歴史的大敗を喫したことで、みなの関心が高い税制について議論の余地が生まれそうです。
税制改正は「五里霧中」 衆院選大敗で与党税調に待った スレヴィン大浜華 - 日本経済新聞
これまでは自民党の税制調査会での決定事項がそのまま国会で可決されてしました。その悪習が終われば、高い国民負担の是正もあるのかもしれません。
専門家たちが語る経済対策も多様になってきているようです。経済を活性化させていくためにも、こうした意見を取り入れ、画一的で硬直した制度が見直していくべきなのでしょう。
「『103万円の壁』引き上げでは抜本的解決ならず」法政大・山田久教授:日経ビジネス電子版
さしあたっては、国民民主党が訴える「年収の壁」対策なのでしょうか。減税効果が期待される反面、弊害も色々ありそうです。いずれにせよ、課題は多くありそうです。これらを含めて重層的に政策が実行されなければならないようです。
専門家が指摘する課題からして、これまでは的外れの政策ばかりが実行されてきたのかもしれません。それゆえの停滞ということのようです。これからは、最低賃金の引き上げなど労働政策ばかりに注力するのではなく、エネルギー政策とか産業政策にも重点を置き、産業構造の転換を図っていくことも必要といいます。これが相まって実質賃金の改善も進むとある専門家は主張します。
論語に学ぶ
千乗の国を道(みちび)くには、事を敬して信、用を節して人を愛し、民を使うには時を以てす。 (「学而第一」5)
大国の政治を担当するには、次のようなことが必要だ。事務上のことは丁寧に扱って人民を欺くことなく、公の金品は節約を心がけて、人々の心や生活を豊かにし、人民を使うには時をもってすると孔子は言いました。
こうした孔子の言葉にふれ、昨今の社会を眺めてみれば、政治も企業も大切にすべき基本中の基本を忘れているのではないかと思えます。むしろこうした言葉がないがしろにしてきたのではないかと感じます。
多くの人は一時の功名心に駆られて急遽の成功を求めた。それ故、事業界では権略を弄し、詭計を用いる巧みな者が往々として称賛せらるるが、国家の前途を思えば、誠に寒心に堪えない。 (出所:岩崎弥太郎と三菱四代)
政府、企業が自分のためではなく、本来そうであるべきのように、自分以外の他者、国民のために働くことができるようになって、この国の停滞は止まり、健全性を回復していくのでしょう。
「参考文書」
財源なきトンデモ社会保障論、正論いわぬ与党にも責任 次の国づくり②社会保障 高久玲音・一橋大教授 - 日本経済新聞
国民民主躍進で「ひょうたんから駒」 石破首相、最低賃金1500円の実現性:日経ビジネス電子版