「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

米国らしさ、日本のEV車には大打撃の制度厳格化

 

 世界はますます混乱するばかりで、そんな荒波に日本も巻き込まれているようです。みなが将来を案じ、あれこれと意見を述べます。それによって状況が改善すれば、よいのでしょうが、なかなかそうはいかずに深みにはまっていきそうな感じもします。

 リーダーの資質が国の発展に大きな影響を及ぼすことを改めて意識します。

米国らしさ

 米国が、EV 電気自動車の優遇制度を変更し、米ブランド車のみがの税優遇対象となるといいます。日本メーカにとっては大打撃といいます。

EV税優遇、米車のみ 日産「リーフ」は対象外:時事ドットコム

 それなりに理由があっての適用条件の厳格化なのでしょう。いかにも米国らしいといってもいいようにも感じまし、なりふり構わずの対応に、それだけ危機感を募らせているとも感じます。

 そんな米国に、全てのことに対して追従せざるを得ないのでしょうか。それにしてももう少し智慧を使わないと、苦しい状況から脱することはできないのでしょう。

論語に学ぶ

定公(ていこう)問う、一言にして以て邦を興す可きもの、諸(こ)れ有りや、と。孔子対(こた)えて曰わく、言(げん)は以て是(かく)の若(ごと)くなる可からざるも、其れ幾(ちか)きか。人の言に曰わく、君為(た)ること難(かた)く、臣為ること易(やす)からず、と。如(も)し君為ることの難きを知れば、一言にして邦を興すに幾からずや、と。

曰わく、一言にして邦を喪(うし)うもの、諸れ有りや、と。孔子対えて曰わく、言は以て是の若くなる可からざるも、其れ幾きか。人の言に曰わく、予(よ)君為ることを楽しむ無し。唯だ其れ言いて予に違(たが)う莫(な)し、と。如し其れ善にして、之に違う莫ければ、亦(また)善ならずや。如し不善にして、之に違う莫ければ、一言にして邦を喪うに幾からずや、と。(「子路第十三」15)

 魯の君主 定公が「一言で国家を隆盛にするに足る言葉が有るか」と質問しました。孔子は「それに近いものとし、ある人の言葉に「君主となることは難しく、臣下とすることもまた易くはない」とあると答えます。「もし、君主たることの難しさを理解するのなら、国家を隆盛にするにぴたりの一言に近くはございませんでしょうか」と説明します。

 定公が続いて「一言で国の滅亡となるにぴたりの言葉があるか」と質問します。孔子は「それに近いものとし、ある人の言葉に「君主であること自体で楽しいことはないが、自分が発言すれば、誰もそれに逆らわない」とあると答えます。「もしその発言が正しく善いものであり、みなが従いますのならば、結構なことです。しかし、もし正しくなく悪しきものでありましたにもかかわらず、みなが従うといたしますならば、亡国に至るにぴたりの一言に近くはございませんでしょうか」と答えます。

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 米国には、そうせざるを得ない事情があるのでしょう。だからといって、それにつき合う必要はないように思えてなりません。まして、それによって日本が苦しい思いを強いられるのであればなおさらです。

 今回の米国の措置に対し、国として対抗することは考えるのでしょうか。それともその解決は企業に委ねるということなのでしょうか。国としてすべきこととができていないだけのことのように思われます。