「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

テロが続くようになった日本、政府に大規模デモで抗議を続けるフランス

 

 爆発音、和歌山市の漁港で首相が演説する直前に爆発物が投げ込まれ、首相は退避、その後に爆発があったようです。

 あってはならない選挙中の「テロ」、政治家たちがまた一斉に非難しています。

再発防止

 治安悪化を憂慮します。あってはならないことはあってはならないのです。ただ非難ばかりでよいのでしょうか。「なぜこうした行為が起きるのか」、問題の本質を考えた上での根本対策がない限り、再発防止にならないような気がします。

罪は醜い態度が怪物になったもの。だから、憎まれるのは当然。しかし、罪はなくならない。そして、罪を見かければ見かけるほど、私たちは罪と親しくなっていく。私たちは最初罪を我慢する。次に同情し、そして、最後には抱きしめるのだ。

 英国の詩人アレキサンダー・ポープの言葉です。考えさせられる詩です。

論語に学ぶ

子 子貢に謂いて曰わく、女(なんじ)と回孰れか愈(まさ)れる、と。対(こた)えて曰わく、賜(し)や何ぞ敢えて回を望まん。回や、一を聞いて以て十を知る。賜や、一を聞いて二を知るのみ、と。子曰わく、如かざるなり。吾と女と如かざるなり、と。(「公冶長第五」9)

 孔子が弟子の子貢に「君は回(顔淵)君と比べてどうかね」と質問をします。子貢は「私ごときが、どうして回君と比べてることなど望みましょうか。回君は一を聞けば十が分かります。私などは一を聞いて二を知るくらいのものです」と答えます。孔子は「及ばぬな。私も君もかなわない」といいました。

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「回」は、顔淵のこと。孔子最愛の弟子で、好学の士だったといわれます。

「彼は学問好きで、怒りにかられることなく、過ちを繰り返すことはなかった」と孔子は評していました。 

 何においても、一時の怒りに乗じて判断すれば、また過ちを犯してしまうものなのかもしれません。

「一を知って十を知る」、物事の一端を聞いて、その全体像を理解することをいいます。「回」のように、学び知識深め、そして徳を高めてこそ、本質を見抜けるようになるのでしょうか。政府を支える人たちに「回」のような人物がいればいいのでしょう。

デモ

 フランスでは、政府の年金制度改革に反対する大規模デモが仏全土で続いているそうです。

ルイ・ヴィトングループ本社にフランスの年金改革反対デモ隊が侵入 「億万長者から取り立てればいい」:東京新聞 TOKYO Web

 記事によると、数百人規模のデモ隊の一部が発炎筒をたきながらLVMH ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシーの本社内に侵入し、改革反対の掛け声を上げ、シールを壁に張ったりしたそうです。ただ損害が出ないように配慮もしていたといいます。この日13日のデモには、38万人が参加していたそうです。

 これが民主主義における抗議のカタチということなのでしょうか。暴徒化することがあってはならないのでしょうが、こうした抗議が必要なのかもしれません。みな誰しも社会をよくしたいと考えているのでしょう。

 

「参考文書」

「こいつやー!」岸田首相に爆発物が投げられ一時騒然に 筒を投げたとみられる男を確保 岸田首相は無事(1/2)〈dot.〉 | AERA dot. (アエラドット)

フランス年金改革法案、マクロン大統領が署名 支給開始年齢64歳に引き上げ - BBCニュース