人を傷つけるような悲惨な事件が続きます。治安の悪化が気になります。いつからこんな国になってしまったのでしょうか。沖縄の美しい海には何艘も軍艦が浮かぶ、そんな映像が毎日流されています。仕方ないことかもしれませんが、なぜと考えてしまいます。
軍事演習だの、ミサイル発射実験だの、そんなことも連日、ニュースとなって報道されます。国が防衛3文書を改定して、「新しい戦前」の始まりとの声がありましたが、現実味を増しているとのでしょうか。
問題解決に一意専心するべきなのでしょうが、そうせずに物議を醸しそうなことに手を付けては国民の関心を得ようとしているようです。うんざりです。
松下幸之助
かつての日本には人を惹きつけるカリスマが何人もいました。国が不甲斐なく、だらしなくても、経済界がしっかりして、好影響を及ぼすような人物がいれば、社会もそれに刺激されていたのでしょう。
松下幸之助氏、パナソニックの創始者で、経営の神様と呼ばれました。後に私財を投じて、「松下政経塾」を設立し、「理想社会のリーダー」を育てようとしたといいます。
傲慢な人間は助けてもらえない。素直な心がなければ人として生きていけない。(出所:Forbes)
心に刺さる数々の名言を遺しています。
パナソニックグループ創業者の松下幸之助さん|私が尊敬するカリスマ経営者 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
幸之助氏は、松下電器商品を販売する「ナショナルショップ」を組織化、その販売店を大切にし、気配りをしていたといいます。50歳代から長者番付の常連となり、10回もトップに立ったといいます。
人は松下を億万長者と呼び、経営の神様と呼ぶようになっていった。家電メーカーとしての松下電器の経営は盤石に見えた。(出所:Forbes)
社会に好影響を及ぼしそうなビジネスモデルを採用し、人を大切にすることで成果が上がり、それによって人も企業もまた成長したということでしょうか。
論語に学ぶ
詩を誦(しょう)すること三百、之に授くるに政を以てして達せず、四方に使いして、専対(せんたい)する能(あた)わざれば、多しと雖(いえど)も亦(また)奚(なに)を以て為さんや、と。(「子路第十三」5)
詩を三百篇も暗誦するほど知識が多くあるものの、それを活かして内政を担おうにも、達成することが無く、外交において相手と渡り合うことができなくては、多くを知っていても、それでは取るに足らないし、何も為すことはできないと意味します。
孔子は美辞麗句を嫌い、邪心のない純粋な感情が迸る詩を好んでいたといいます。詩を学ぶことで、人々の感情のありようを理解し、どう人々と接するのがよいのかを学ぼうとしていたのでしょうか。
現状に疑問を持ち、社会をより良くしていきたいと願う人々の方が遥かに多いように思います。
国が変わることがなければ、こうした声はかき消されたままになり、心ない人たち、またそれによって心を奪われた人たちによって、悪い方向へと引きずられていく人が増えていくのかもしれません。このままこのような状況がしばらく続いてしまうのでしょうか。