「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

変わる世論、割れる意見、社会は健全化するのか、気になる日銀政策、LGBT法案、児童手当

 

 日銀の総裁が4月に交代となり、新総裁候補の所信聴取と質疑が24日から国会で始まるそうです。弊害が目立つ黒田総裁の異次元緩和が修正され、新体制でどんな金融政策が実行されるのか、市場が関心を寄せているといいます。

 動かなかったものがようやく動くことになるのでしょうか。

 新総裁候補植田氏の所信聴取を前に、黒田総裁の下での政策評価を伝える報道が増えているようです。市場も不健全な経済よりも、日本経済が正常化、そこから健全に利益を得たいと考えるのでしょうか。

 

 

批評

「日本経済低迷は日銀だけのせいではないが、デフレが問題で、日銀が大胆な金融緩和を実施すれば日本経済は復活するという考えは間違っていたことが誰の目にも明らかになった」。

黒田緩和と市場:進む空洞化、市場を「味方」にできるか 次期日銀の課題 | ロイター

 記事によれば、2012年までの5年間の累積実質経済成長率をみると、日本の成長率はマイナス1.7%で21位だったそうですが、黒田バズーカ、アベノミクスが始まった17年までの5年間は6.4%のプラス成長に転じたそうですが、順位は27位に低下したといいます。

 他の先進国が日本よりもっと成長したためで、2022年までの5年間はさらに順位は低下し、先進国で最下位になる見通しになっているそうです。

 黒田氏が総裁として在職中は表立って言えなかったことも、その任期の終わりが見えてくると公然と批判できるようです。批判は弱点の指摘であり、それを正せば、それはやがて強みに変わり、経済が健全化に向かうのかもしれません。

 金融政策は金融市場を通じて効果を発揮する。対話を通じて「味方」につけることができれば、正常化において大きな力になる。(出所:ロイター)

 異次元緩和による大量の資産購入は、低金利環境を維持し、円安をもたらし、株価を支えたが、民間を遠ざけてしまったといいます。市場関係者は「和解」を望んでいるようです。

 

 

論語に学ぶ

憤せずんば啓(ひら)かず、悱(ひ)せざれば発さず。一隅を挙げて、三隅を以て反せずんば、則(すなわ)ち復(ふたた)びせず。(「述而第七」8)

「憤する」とは、いきどおることではなく、心がいっぱいに膨れ上がることを意味し、そうなって悩んでいるときに始めて「啓く」、つまり導いてやる。「悱」とは、いいたいことが口に出かかっていて出ないこと、そのときになって始めて「発する」、つまり教えてやる。

 ものには四つの隅があるが、その一つだけを示してやると、あとの三つの隅にも反応して答えてくるはずだが、もしそうならない場合は、相手がこちらの教示をまとまって受け取る準備ができていないのだから、しばらく見捨てて、同じ教えを繰り返しはしないと意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

「問題を持たないものに、問題の解き方を教えることはできない」孔子は示しているそうです。問題の捉え方が異っていれば、その解き方を唱えても、話が噛み合うことはないのでしょう。

 

 

与党内で割れる意見

 国会においても政府と野党の議論が噛み合いませんが、一方、与党内でも意見の相違が見え隠れしています。今までになかったことのように思われます。

 児童手当の所得制限撤廃については、自民党の茂木幹事長が撤廃すべきと国会で答弁した一方で、世耕参院幹事長は、「高級マンションに住んで高級車を乗り回している人にまで支援をするのか、というのが世論調査で出てきているのだろう」と述べ、所得制限撤廃の見直しを示唆したそうです。ただ、この発言は物議を醸しているようです。

 また、LGBTなど性的少数者への理解増進を図る法案においても、意見が割れています。世論調査でも同法案を「成立させるべき」との意見が多数を占めるようになり、また同性婚についても法律で認めることに賛成する声が大きくなっています。

 こうした状況に焦る人たちもいるようで、不安を煽るような言葉を発したり、故人の名を借りて、論点を変えようとする試みもあるようです。どうなのでしょうか。

社会は変化するのが自然なこと

 自然は常に変化し一定であることはありません。社会もまた同様なのでしょう。

 防波堤のような人工物は波風に晒され、いつか朽ち果て壊れていきます。いつまでも押しては返す変化の波を遮ることはできないのでしょう。壊れれば自然な状態にもどるだけです。

 不動であったものが動くようになれば、諸々が正常化、健全化していくのかもしれません。

 

「参考文書」

【有本香の以読制毒】LGBT政局より憲法改正を急げ 安倍元首相が懸念…社会秩序が壊され、子供が犠牲になる 「心は女」の男性が女性スパに入って事件となった話も(1/3ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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