「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

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また為替介入か、なぜそれでも円安は止まらないのか

 

 円が151円後半から一時144円台に値を戻しました。円安が止まらず、また政府・日銀が市場介入したようです。

円相場 急激な円高で一時144円台に 政府・日銀が市場介入か | NHK | 株価・為替

 NHKによれば、財務省の神田財務官が、記者団の取材に市場介入については「コメントしない」と答え、いわゆる「覆面介入」でドル売り円買いに踏み切ったとようだといいます。

 円安は悪影響と見方が支配的になりつつあり、その円安に対抗する手段が為替介入だけで大丈夫なのでしょうか。円安トレンドに変わりがない中で、どれだけ効果が持続するのでしょうか。

「投機による過度な変動は容認できない」と、鈴木財務相は繰り返し述べていますが、介入で変動幅が大きくなればなるほどに、投機マネーを呼び込むになったりしないのでしょうか。

 

 

 9月の消費者物価指数が31年ぶりに3%を超えました。天候による変動が大きい生鮮食品を除いた指数で、昨年同月を3%上回ったそうです。

9月の消費者物価指数 3%上昇 消費増税影響除けば31年ぶり水準 | NHK | 物価高騰

 NHKによれば、主な要因は、原材料価格の上昇に急速な円安の影響が重なった食料品の値上がりといいます。「生鮮食品を除く食料」は昨年同月を4.6%上回り、41年ぶりの水準となったそうです。

 日銀は一時的なものとの見方をしているようですが、その通りになるのでしょうか。

「エネルギーや食料品などの価格高騰から国民生活と事業活動を守り抜くとともに、構造的な賃上げに向け、人への投資の抜本的強化や成長分野への労働移動を同時に強力に推進していく」と松野官房長官が述べたそうですが、苦しい状況が続くことになりそうです。

 なぜこうなってしまったのでしょうか。アベノミクスと断じることは容易なのかもしれませんが、そこから抜け出ることは簡単にはいかないのかもしれません。

論語に学ぶ

其の之を言いて怍(は)じざれば、則ち之を為すこと難し。(「憲問第十四」20)

 内実のないことを言うのを恥じない者は、実行してもとてもできはしないと意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

 要人たちが様々な発言を行っていますが、状況は好転せずに悪化の一途ではないでしょうか。

 そうできると固く信んじて発する言葉とそういわざるを得なくなっての言葉では説得力が異なるのかもしれません。

 自分の発言で、真に円安のトレンドを変えることができると信じているのでしょうか。

 そろそろ要人たちも自分の発言に責任を持ってもらわなければならないのでしょう。そうできると信じていない限り円安が止まらないのかもしれません。

 

 

黒田氏の下で日銀が始めた異次元の金融緩和は、安倍元首相が進めた「アベノミクス」の大きな柱で首相退任後もこだわり続けた政策だ。仮に大きな政策転換につながる人事を行えば、党内の首相支持も揺らぐ。(出所:ブルームバーグ

支持率低下の岸田首相、円安でも緩和続ける日銀が頼みの綱に - Bloomberg

 首相の面子のために国民が存在している訳ではありません。いつまでこのような状況を続けていくのでしょうか。日本がボロボロになっていきそうです。

 政策転換することで、痛みは伴っても状況が好転するのなら、なぜそうできないのでしょうか。市場の信用を失い、投機対象になってしまうのもわかるような気がします。

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 また山際経済再生相が弁明しました。自身が教団総裁と集合写真で一緒に写っていることを認め、当時のことは記憶していないと述べたそうです。

「其の之を言いて怍じざれば、則ち之を為すこと難し」

 こんな状態で、経済再生相という重責を全うできるのでしょうか。経済再生相として物価対策を述べても、胡散臭く感じ、信用できなくなるものです。こういうところでも信用を棄損しているのでしょう。

 

「参考文書」

山際経済相、旧統一教会総裁との写真撮影認めるも「覚えていない」 | 毎日新聞

NY外為市場=ドル/円急落、一時144.5円 日銀介入の観測 | ロイター