「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

下落する支持率、実態解明を求める声、仔細を語らず米国に出発する首相

 

 岸田内閣の支持率が急落しているといいます。共同通信によると、前回7月の調査から12.2ポイント下がり、51.0%になったそうです。また、国葬の是非については、反対の意見が、賛成するとする45.1%を上回り、53.3%になったといいます。

安倍元首相国葬に反対53% 内閣支持12ポイント急落51% | 共同通信

 特定団体と政界の関わりについて実態解明を必要とする意見が増え、80.6%に達したそうです。それでも、内閣の不支持率はまだ29.5%にとどまっています。

 

 

 また、岸田首相が特定団体のことについて初めて言及したそうです。

岸田首相、旧統一教会との関係「各議員が説明することが大事」:朝日新聞デジタル

 朝日新聞によれば、首相は、「国民の皆さんの関心も高いわけですので、社会的に問題になっている団体との関係については、政治家の立場からそれぞれ丁寧に説明をしていくことは大事だと思う」と述べたといいます。ただ今後の対応などについては言及しなかったそうです。

論語に学ぶ

已(や)んぬるかな、吾未だ能(よ)く其の過ちを見て、内に自ら訟(せ)むる者を見ざるなり。(「公冶長第五」27)

 本当に学問をしている者、すなわち道徳的であろうとする人間なら、過ちを知ったならば心で自分を咎めなければならないはずだが、そういう人間が見られなくなった。これでは、もうおしまいと言わざるを得ないと意味します。

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 確かにそうなのかなと思える、今日の状況です。なぜこうなってしまったのかと思わざるを得ません。

 

 

 人間は過ちを犯すことは避けられませんが、多くの場合、あることが過ちであることに気がつかないことがあるといいます。それはもしかして気がつこうとしていないのかもしれませんし、あるいは、気がついてもなんとか取り繕うとしようとするものだといいます。

 よくよく考えもせずに、これまで強大なリーダーに従ってきたものの、気がつけば、道理に反したものに加担し、国民を欺いていた。もしそうした気づきがあれば、取り繕うのでなく、自ら咎めて、行動を改めてもらいたいものです。

 孔子は「其の位に在らざれば、其の政(まつりごと)を謀(はか)らず」(「泰伯第八」14)ともいいます。逆に言えば、その位にありながら、「政」について、考えを巡らせ、工夫しないのはどうなのかといえないでしょうか。

 また、「謀る」には、計略をめぐらしてだますとか、たぶらかすとの意味があります。「政」をより良い方向にと工夫するのでなく、私欲のために国民を騙したり、たぶらかすことがあってはならないということなのでしょう。

 その首相は、「NPT」核拡散防止条約の再検討会議に出席するため、アメリカに向け出発したといいます。日本の総理大臣として初めてNPTの再検討会議に出席し、演説するそうです。

岸田首相 NPT再検討会議に出席へ 米に向け出発 | NHK | 核兵器禁止条約

 NHKによれば、出発に先立って岸田首相は、「核軍縮をめぐる国際社会の分断や、ロシアの核兵器による威嚇といった状況を見ると、核兵器のない世界を目指す国際的な機運が著しく低下している」と危機感を示し、「核兵器のない世界に向けた機運を高めていきたい」という考えを会議への出席を通じ示していきたいそうです。

 高い理念をもって行動することは大切なことなのでしょう。しかし、その高い理念はどんな政策においても見て取れるものでなければ、単なる綺麗ごとになったりはしないでしょうか。

 まずは国民の関心事にきちんと向き合い、一貫性のある行動を願いたいものです。