「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

古い体質と決別、話題の杉並新区長の「気候問題と社会的平等の同時解決」

 

  事件をきっかけにして、様々なことが明るみになっているようです。立憲民主党が宗教法人による被害対策本部を設置すると発表し、共産党は政治との関わりなどを調べる問題追及チームを立ち上げたといいます。

旧統一教会問題で立憲が被害対策本部、共産が追及チームを設置 [立憲] [共産]:朝日新聞デジタル

 政治への不信感が募ります。真実を解明し、また政治家が襟元を正し、自浄していくことを望みます。

 

 

 自転車通勤する杉並区の新区長岸本聡子氏が話題のようです。日本外国特派員協会の記者会見に出席し、草の根の運動やジェンダー平等、気候変動問題などについて語ったそうです。

岸本聡子・杉並区長の記者会見詳報 「地域の草の根運動は核政策など国の政策に影響与えられる」:東京新聞 TOKYO Web

 岸本新区長は、ベルギーに移住され、ヨーロッパにおける地方自治体の民営化から再公営化についてについて研究していたといいます。そうした経験を踏まえてのことなのでしょうか、記者会見では次のように語ったといいます。

40年にわたる新自由主義の実験は、官民パートナーシップ(PPP)が高価なだけでなく、「商業的機密性」のために透明性を犠牲にしなければならないことを証明した。公共政策を調整する公共部門の能力も低下させた。(出所:東京新聞

 その上で、「私たちはアプローチを根本的に見直す必要があり、新しいパラダイムは気候問題と社会的平等を同時に解決するものでなければならない」と述べたといいます。

 

 

論語に学ぶ

子 陳に在りしとき、曰わく、帰らんか、帰らんか。吾が党の小子は、狂簡(きょうかん)にして、斐然(ひぜん)として章を成せども、之を裁する所以を知らず、と。(「公冶長第五」22)

 孔子が陳に滞在しているとき、「帰ろうか、帰ろうか。わが郷里に残った若い弟子たちは、やたらと大言壮語し、きれいごとの理屈ばかり達者となっているが、さばけず、処理することができず、是非善悪を判断し、それを役立たせる方法がわかっていないと言ったといいます。

dsupplying.hatenadiary.jp

 安全保障、外交問題、様々なことで為政者の大言壮語を聞かされてきましたが、今も問題は解決されることなく、悪化の一途です。もう古い体質と決別するときなのでしょう。岸本区長のようなタイプが求められているのかもしれません。

 

 

 岸本新区長は記者会見の質疑応答で、「地域の草の根運動は、自民党が強い国政にも影響を与えられるか」との質問に、「日本でも地方選挙では草の根運動ができる。地域の草の根運動が核政策など含め、国の政治や主要な政策にも影響を与えられると思う」と語ったといいます。

 また、人口減による税収減については「税収が減ることは、プレッシャーにならない。それ以上に無駄に使っているお金がたくさんある。国も区も予算がないと言うが、国はなぜ社会福祉や教育費をカットし、防衛費を倍にするのか。予算の問題に落とし込むのではなく、どんな社会にしたいのかという視点が必要だ」話したそうです。

 政治のあり様を問い直すときなのかもしれません。透明性に欠ける古い体質を変えていくことが喫緊の課題ということなのでしょう。

 他方、岸田首相は長野県軽井沢町で開かれた経団連の会合で講演し、脱炭素化を進めるための「GX(グリーントランスフォーメーション)実行推進担当大臣」と、スタートアップ企業育成の司令塔となる担当大臣を新設する意向を明らかにしたといいます。

岸田首相 “脱炭素へ GX担当相とスタートアップ担当相を新設” | NHK | 脱炭素社会への動き

「GX実行推進担当大臣」に萩生田経済産業大臣が、「スタートアップ担当大臣」には山際経済再生担当大臣とする方向で調整が進められているそうです。

 

 

 必要なことかもしれませんが、それより、まずは国民の関心が高い問題を取り上げ、それを正し、改革を実行することが求められていないでしょうか。

 人道、人権、道理を軽んじるような政治では問題を真に解決できることはないということに気づかなければならないのでしょう。

 政治への不信感を払拭することが何より第一優先のような気がします。そのために必要なものは何かを政治家が自ら問い、「善悪」「正邪」を正しく学んでいかなければならないのでしょう。