「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

驕りか、山際経済再生相発言の危うさ、増加する列島付近を行き交う中ロの艦船

 

 山際経済再生担当相が参院選の遊説で「野党の話は聞かない」と発言したといいます。政府は火消しに急いでいるそうです。その山際氏、経済再生担当相ということで、政府の「新しい資本主義」や「新型コロナウイルス対策」を担当しているそうです。

山際氏発言、火消し急ぐ 「野党の話聞かない」、緩み警戒―岸田政権【22参院選】:時事ドットコム

野党の人から来る話はわれわれ政府は何一つ聞かない。生活を本当に良くしようと思うなら、自民党、与党の政治家を議員にしなくてはいけない。(出所:JIJI.com)

 大臣でありながらずいぶんと傲慢な人と感じたりもします。そんな人が経済を再生できるのでしょうか。

 

 

論語に学ぶ

奢(しゃ)なれば則ち不孫(ふそん)、倹なれば則ち固。その不孫ならんよりは、寧(むし)ろ固なれ。(「述而第七」35)

 驕り奢(たか)ぶると不遜となってしまう。倹約すぎると固陋(ころう)になる。不遜であるよりは、固陋のほうがましと意味します。  

「不遜」とは、思い上がった態度のことをいいます。自分が他よりも立派であると思い上がり、へり下ることをしないで礼に欠くさまをいいます。

「固陋(ころう)」には、頑固で、見聞がせまいこと、また、考え方が古くて新しいものを受け入れないことなどの意味があります。

dsupplying.hatenadiary.jp

「奢」も「倹」も行き過ぎれば問題ですが、不遜は他者を不愉快にさせ、固は自分の殻に閉じ籠もる個人の問題となるので、孔子は「寧(むし)ろ固なれ」といったそうです。

 驕り奢(たか)ぶった大臣が、値上げラッシュに辟易する国民の声を素直に聞くことができるのかと疑念がわきます。発言を聞けば、政権に居直るのが目的で、経済再生はその手段に過ぎないと言っているように感じてしまいました。

 

 

 先のG7サミットでロシアに対する生産の一環として、石油価格に上限を設ける方向で検討することに合意しました。この件について、岸田首相が石油の価格が現在の半額程度になるという見通しを示したそうです。早速、これにロシアが反発したそうです。

岸田総理の石油“半額制裁”発言にロシアが反発|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト

 意図を理解できない訳ではないですが、一国の宰相が相手を刺激するような言葉を発することはいかがなものかと感じます。

 安全保障といえば聞こえはよく、納得感も得られるのでしょうが、必要以上に刺激すれば、たとえ言葉であっても相手は黙って見過ごすことは出来なくなるのかもしれません。

 ここ最近になって、ロシアや中国の艦船や飛行機が日本列島付近でしきりに行動するようになっているようです。

 先日も中ロの艦船が尖閣諸島沖の接続水域に相次いで入ったことが確認されたといいます。中国海警局の船が尖閣諸島の領海に侵入したともいいます。その上、日本の漁船への接近は「現場の法執行」と主張したといいます。

中国、日本漁船へ接近「法執行」 | 千葉日報オンライン

 もう少し賢く対応することはできないのでしょうか。

 政権与党にどことなく傲慢不遜の影が見え隠れしていそう気がします。そうした態度が国を危うくするのではないでしょうか。「平和」、平らかに、和みある国であって欲しいと願うばかりです。

 

「参考文書」

ロシアと中国の軍艦、相次いで接続水域に 尖閣諸島沖 監視目的か | 毎日新聞