「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

進む国産化、増える米粉の活用、拡大する国産エネルギー再エネPPA

 

 米作の転作が進んでいるといいます。飼料用米や麦、大豆などへの転換が進んでいるそうです。主食用米の消費は減少する一方で、国際情勢が緊迫化し、穀物価格が高騰していることが理由のようです。

コメ作付け、37道府県で減 22年産、飼料用や麦へ転換進む | 共同通信

 もともと国産のニーズが高く、切り替える農家が増えているといいます。ニーズがあるのに、それに応えていなかったとは残念なことです。

 

 

論語に学ぶ

南宮括(なんきゅうかつ) 孔子に問うて曰わく、羿(げい)は射(しゃ)を善くし、奡(ごう)は舟を盪(うご)かせしも、倶(とも)に其の死然を得ず。禹(う)、稷(しょ く)とは躬(みずか)ら稼して天下を有(たも)つ、と。夫子(ふうし)答えず。南宮括出(い)づ。子曰わく、君子なるかな、若(かく)のごとき人。徳を尚(たっと)ぶかな、若のごとき人、と。(「憲問第十四」5)

 弟子の南宮括が孔子に「羿は弓の名人であり、奡は陸上を舟を推して進めるほどの力の持ち主でありましたが、ともに天寿を完(まっと)することができませんでした。禹も稷もともにみずから農耕に従事し、禹も稷の子孫も天子となりました」と尋ねました。孔子は黙っていましたが。やがて南宮括が退出すると、孔子は「君子だな、彼のような人物は。立派な人格だな、彼のような人は」と言ったそうです。

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 南宮括は、無道の武を批判し、当時の国の基幹であった農業に従事し、その後天下を治めるようになる禹や稷を称えています。


 

 

エネルギーや食糧の価格が高騰してはじめて、あって当たり前のものの大切さを改めて感じます。世界が平和だからといって、安価なものを輸入することが決して善いものとは限らないのかもしれません。国内に産業として興れば、それによって豊かになっていきます。

見直される米粉

 小麦粉の代わりに米粉を使ったケーキ店やパン店が増えているそうです。ふんわりもっちりした独特の食感をスイーツなどに生かすことで、幅広い消費者に新鮮味を持って受け入れられるようになってきたといいます。

米粉、「もちもち」食感でスイーツ・パンに新風: 日本経済新聞

 小麦粉の代替品という位置付けから、食の可能性を広げる材料として存在感を高めているそうです。国産材料を有効に使うことによって、活気づくことがまずは基本にあるべきなのかもしれません。また、そうできるように産業を発展させるべきなのでしょう。

国産エネルギー、増加する再エネのPPA

 エネルギーにおいても、国内エネルギーの活用が加速しているようです。花王セブン&アイホールディングス、イオンも、輸入に頼らないエネルギー、再生可能エネルギーの活用を進めているといいます。

花王もセブンもイオンでも...電気代高騰を避けられる再生エネ電力契約「PPA」に脚光:東京新聞 TOKYO Web

 東京新聞によると、花王は今年2月から本社ビルで使う電力の約3割を「コーポレートPPA(電力購入契約)」の再エネで賄うようになったといいます。

担当者は「昨今の電力価格高騰で『長期、固定価格』のメリットを強く感じている」と説明する。PPAによる調達価格は従来の電力契約とほぼ同水準というが、電気代の高騰が長引くほど、PPAの優位性が増しそうだ。(出所:東京新聞

 二酸化炭素を排出し、わざわざ輸入しなくても、国内にある自然エネルギーを使っても、そこに努力があって、開発を進め、産業として育てようとする意志があれば、競争力ある価格を作っていくこともできるということなのかもしれません。

 

 

 保護主義的になるべきではないのでしょうが、それでも生活の基盤となる産業は国内で発展させることを心に留め置くべきと、昨今の国際情勢から学んでいるように感じます。