「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

変化の兆しか、食糧危機や経済制裁に言及するロシア大統領

 

 フランスのマクロン大統領、ドイツのショルツ首相が、ロシアのプーチン大統領と電話で協議したそうです。プーチン大統領は、世界的な食料危機の懸念が高まっていることについて協力の用意があることを伝え、欧米による制裁の解除が必要と述べたといいます。

プーチン氏、食料問題解決に「制裁の解除必要」 独仏首脳と協議 | 毎日新聞

 何か変化の兆しがあるのでしょうか。制裁について影響はないといっても、長く続けば、それなりに影響もあるのでしょう。うそぶき、強く構えたところで得られることは何もないのかもしれません。

 

 

論語に学ぶ

閔子(びんし)側(かたわ)らに侍(じ)す。誾誾(ぎんぎん)如(じょ)たり。子路は行行(こうこう)如(じょ)たり。冉有(ぜんゆう)、子貢は侃侃(かんかん)如(じょ)たり。子 楽しむ。曰わく、由が若(ごと)きは其の死然(しぜん)を得ざらん、と。 (「先進第十一」13)

 孔子の弟子たちが、孔子の側に在るとき、閔子騫はふつうのさまで、子路は勇ましく、また、冉有、子貢はなごやかに打ち解けていた。孔子は、その場の雰囲気を楽しんでいた。そして、「由(子路)君は天寿を全うできるかな」と言ったといいます。

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「誾誾如」は中正のさま、「行行如」は勇壮なさま、「侃侃如」はなごやかなさま。「死然」は天寿を全うすること。この後、子路は衛の国の内乱に巻き込まれ、非業の死を遂げる。

子路」、もとは遊侠の徒で、孔子にからみ論破され、心服して門に入ったという。率直勇敢な情熱家で、孔子に愛されていたそうです。

冉有」、孔子より29歳年少の弟子で、政治的手腕があり、季氏の宰相となった人物。

「子貢」、孔子に「瑚璉」と言われた秀才。孔門を財政面でも支えていたといわれます。

 プーチン大統領と「子路」を重ね合わせる気はありませんが、どんなに強く構えたところでも、勇猛さだけで安寧な社会を保てることはないのでしょう。その使い方を間違えれば、自らの生命だけでなく多くの人々の生活までも危険にさらすことになってしまうのでしょう。勇猛さはきな臭さとは無縁なような気がします。

 偽ることなく、自らの力を自身で言及した「食糧危機の解決」に向ければ、みなの協力を得ることができるのではないでしょうか。そこには恥もなく、逆にその勇気ある決断に称賛があるのかもしれません。

 

 

 人は、「自分を大切に思ってくれる人がいるかどうか」で、また、「人生において感謝することがたくさんあるかどうか」で幸福を感じるといいます。日々の生活において、他者に親切にし、手助けしたいと思えば、それが自然と自分のところに帰ってきて、喜びや感謝につながるということでしょうか。

幸せはコントロールできる? 知っておきたい4つの因子とメカニズム | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

 我を通し、大多数を敵にするようでは、心の平安は保てず、幸福は逃げていきそうな気がします。

 孔子の弟子曾子は、「君子は文を以て友を会し、友を以て仁を輔(たす)く」(「顔淵第十二」24)といいました。

「君子は、学芸を通じて友人と交わり、その友誼によって、「仁」、お互いに人格を高めることを助け合う」と意味します。

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 曾子の言葉もわかりはするけれど、実践がなかなか難しいということなのでしょうか。

 しかし、努力してこれが叶えば、幸福を強く感じることができるのかもしれません。何か目的をもって、この心構えをもって行動すれば、その目的もまた達成されていくのではないでしょうか。それがまた幸福を感じることになっていくのでしょう。