「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

フランス大統領の再選に安堵、活発化する外交、平和のために信頼を回復できるか

 

 フランス大統領選が終わり、マクロン大統領の再選が確実になったようです。極右政党の前の党首で新ロシアのルペン氏も善戦したようですが、多くの有権者は安定した国の運営を実績のあるマクロン大統領に期待し、逆にルペン氏に対しては自国の利益を優先し国際協調も乱しかねないと警戒心があったそうです。

【速報】フランス大統領選 マクロン大統領 再選確実 公共放送 | NHK | フランス

 ただ、ルペン氏の得票率は41.8%であったといい、一定の支持があったようです。現在の国際情勢の縮図なのでしょうか。

 

 

 また、外交活動が活発化してきたようです。国連のグテーレス事務総長がロシア、ウクライナ双方を訪問するといいます。また、米国のブリンケン国務長官とオースティン国防長官がウクライナを訪問するといいます。和平のきっかけになって欲しいものです。

韓国代表団が親書を携えて来日

 韓国の「政策協議代表団」が来日したといいます。代表団団長を務める鄭鎮碩(チョン・ジンソク)氏は、「最悪の状態に放置されてきた韓日関係を改善、正常化させるのは韓国の国益に合致するというのが尹氏の考えだ」と語っていたそうです。また、代表団を派遣した尹錫悦(ユン・ソンニョル)次期大統領は「両国関係発展のためには首脳間の信頼回復が重要だ」と強調したといいます。

韓国・尹次期政権の代表団が来日、岸田首相への親書携え - 産経ニュース

 韓国代表団は、尹氏から岸田文雄首相に宛てた親書を持参しているそうです。首相との面会が実現するかが注目されるといいます。代表団は28日まで滞在し、日本の政財界の要人とも面談するといいます。

論語に学ぶ

命(めい)を為(つく)るに裨谌(ひじん) 之を草創し、世叔(せいしゅく) 之を討論し、行人(こうじん)の子羽(しう) 之を脩飾し、東里(とうり)の子産(しさん) 之を潤色(じゅんしょく)す。(「憲問第十四」8)

 口上書(外交文書)を作るとき、大夫の裨谌が草稿を書き、大夫の世叔が検討し、外交官の子羽が補正し、東里に住む子産が潤色したと意味することを孔子が述べたといいます。

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 これほどまでに外交問題は慎重に対処するがあるということなのでしょう。相手国に対する配慮を礼によって示し、「和」を作っていくことが基本なのでしょうか。

 

 

子路が曰わく、願わくは車・馬・衣・軽裘(けいきゅう)、朋友(ほうゆう)と共にし、これを 敝(やぶ)りても憾(うら)むこと無けん。

顔淵曰わく、願わくは善に伐(ほこ)ること無く、労を施すこと無けん、と。子路が曰わく、願わくは子の志を聞かん、と。

子曰わく、老者(ろうしゃ)之を安んじ、朋友 之を信じ、少者 之を懐(なつ)けん、と。(「公冶長第五」26)  

 孔子が弟子の顔淵と季路(子路)に志を聞くと、子路は、「上等な車馬や衣服、皮衣を友人と共用し、たとい使い古して破損しようと残念がったりはしない」と答え、顔淵は、「私は、己の善行を他人に吹聴して自慢したりすようなことなく、また、つらい骨折仕事を他人にさせるようなことはしない」と答えたといいます。子路孔子に「先生の志は」と尋ねると、「老人には心が安んぜられるように接し、友人にはまごころを尽し信頼され、後輩には慈しみ慕われる、そうありたい」と答えたといいます。

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 孔子の心構えをもってすれば、世代間ギャップを超越して、難しい歴史問題の終止符を打ち、安定した関係を築くことができるのかもしれません。また、それは今ある国際情勢においても同じではないでしょうか。

 

 

「希望」と「現実」の間には常に溝があるものです。それを埋める作業が求められ、またそれは一番難しい作業のかもしれません。しかし、その先に安寧な世界があるはずです。手を抜いてはならないのでしょう。

 コロナ渦で途絶えたFace to Faceの外交が活発になっていくのでしょうか。オンラインも便利ですが、やはり直接会って触れあい、話し合うことが何より大切なことなのかもしれません。

 

「参考文書」

尹氏、日韓関係改善に意欲も 足を引っ張る「反日」勢力 - 産経ニュース