「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

失われる協調、指導者たちに良識はあるのか

 

 ウクライナ危機で、世界が分断、二極化していきそうです。

 その一方で、中国では新型コロナが拡大、上海でロックダウンが実施され、世界経済への影響が心配されます。

 世界が混沌としているようです。問題を一つひとつ丁寧に解決していかなければならないのでしょう。

 トルコのエルドアン大統領が、ロシアのプーチン大統領と電話会談を行い、ロシアとウクライナ良識ある行動をとり、対話を維持するよう呼び掛けたといいます。

トルコ大統領、良識ある行動呼び掛け プーチン氏と電話会談 | ロイター

 ロイターによれば、エルドアン大統領は、ウクライナのゼレンスキー大統領とプーチン氏の直接対話を実現させたいと伝えたといいます。何とか実現して欲しいものです。

 

 

エネルギー高騰、ロシアに配慮するOPEC

 ウクライナ危機の影響で、エネルギー価格が高値圏で推移するようになり、世界経済、また、世界の人々の生活を苦しめるようになっています。

 西洋諸国など石油消費国が加盟するIEA国際エネルギー機関が、緊急会合を開催し、加盟国が協調して石油備蓄を追加放出することで合意したそうです。

石油備蓄、追加放出で合意 原油高で緊急会合―IEA:時事ドットコム

 エネルギー価格高騰を受け、市場に広がっている需給の逼迫(ひっぱく)懸念を和らげ、原油高に一定の歯止めをかけたい考えといいます。

 その一方で、 OPEC石油輸出国機構加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」は、5月も現行の増産ペースを維持することで合意したそうです。

OPECプラス、5月も緩やかな増産維持 IEAデータ利用打ち切り | ロイター

 ロイターによれば、IEAは一段の増産を求めていたいいますが、OPECプラスはこれを拒否し、さらにIEAのデータを利用しない方針を決定し、OPECプラスと西側諸国の対立が鮮明になったといいます。ここでも対立と聞くと、ため息が出ます。

OPECの増産能力の大部分を持つサウジアラビアUAE アラブ首長国連邦)はこれまでも、OPECは政治に関与せずに原油市場の均衡に集中するべきとして、増産要求に抵抗。インベステックのカラム・マクファーソン氏は、「サウジアラビアは、ロシアの産油量が低迷しているときに増産を行えばロシアと対立するとし、こうした事態を避けようとしている」と述べた。(出所:ロイター)

 

 

 ここにもロシアの影響があるようです。ただ、OPECプラスはウクライナ紛争が長期化すれば世界経済は大きな打撃を受けると警告し、内部報告書では「欧州だけでなく、世界中で消費者、企業信頼感が低下する」との見方を示したそうです。

 OPECプラスの良心に賭けるしかないのでしょうか。

論語に学ぶ

君子は義に喩(さと)り、小人は利に喩る。(「里仁第四」16)

 君子は道理を理解し、小人 知識人は損得を理解すると意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

 世界中が小人ばかりで、己の利益ばかりを考えているようになってはいないでしょうか。義を喩る君子が現れないと世界の苦境は当分このまま続くことになりそうです。

 

 

語気を荒げるい指導者たち

 EU欧州連合と中国がオンライン形式で首脳会談を開いたといいます。ウクライナ危機についてに協議したそうです。

EU、ロシア支援けん制 中国は欧中協調訴え―首脳会談:時事ドットコム

 JIJI.COMによれば、フォンデアライエン欧州委員長は記者会見で、「(中国に対ロシア)制裁を支持しないなら、少なくとも邪魔すべきでないと明確にした」と強調し、ロシアの侵攻を支援すれば「欧州における中国の大きな信用失墜につながる」として中国経済への悪影響を警告したそうです。

ミシェル氏(EU大統領)は「戦争終結を手助けするよう求めた。中国はロシアの国際法違反に目をつぶることはできない」と語った。(出所:JIJI.COM)

 指導者たちの語気の荒さが気になります。

 ロシアの暴挙を止めることだけに専念してのことでしょうか。それとも理由は他にもあるのでしょうか。こうした言葉で協調することはできるのか疑問を感じます。

 

 

切切偲偲(せつせつしし)、怡怡如(いいじょ)たる、士と謂う可し。朋友(ほうゆう)には切切偲偲、兄弟には怡怡たれ、と。(「子路第十三」28)

「懇々と心をこめること」、「にこやかであること」、これがそろえば、できる士といえる。友人には懇々と心をこめてつきあい、兄弟にはにこやかであること意味する。

dsupplying.hatenadiary.jp

 指導者、政治家たちは、このような心構えを忘れてはいないでしょうか。棘のある言葉ばかりでは世界平和は実現しません。みなが心構えから変えていかなければならないように思えます。