「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

執拗な攻撃、これが現実なのか、鉄のカーテンと国益

 

 物事が悪い方向へ、悪い方向へと進んではいないだろうか、そう思い始めると、自分が望む結末とのギャップに苦しむことになる。

 プーチンの残忍な行為に目を覆いたくるが、これが今ある現実なのだろう。頑なプーチンに平常心を乱される。その頑迷固陋さに対抗して、強い意志を持たなければならないのだろう。

国益

 萩生田経済産業相参院予算委員会で、ロシアの石油・天然ガス開発事業「サハリン1」「サハリン2」に言及したという。

サハリン1・2、第三国が権益取れば制裁にならない-萩生田経産相 - Bloomberg

 記事によれば、日本企業が撤退することは簡単だが、「その後をどこかの第三国が権益を取ってしまったら、ちっとも制裁にはならない」と述べたという。

 ほんとうにそうなのだろうか。言い訳ではなかろうか。仮にそうであるのなら、なすべき事を成さねばならないのだろう。

 

 

鉄のカーテン

 この戦争の結末への想定されるシナリオが報じられている。どれもこれも暗いものが多い。長期化し、「鉄のカーテン」が降ろされて、世界が再び分断化されてしまうのかもしれない。

【解説】 ウクライナでの戦争の結末は 5つのシナリオ - BBCニュース

「この紛争が今後どういう展開になるとしても、世界はすでに変わった」とBBCは指摘し、「かつて当たり前だった状態には戻らない」という。そうなのだろう。

ロシアと諸外国との関係は、以前とは違うものになる。安全保障に対する欧州の態度は一変する。そして、国際規範に立脚する自由主義の国際秩序は、そもそも何のためにその秩序が存在するのか、再発見したばかりかもしれない。(出所:BBC

 政治家、企業人、そして、一般の人々、それぞれが、それぞれの立場で選択をしていかなければならないのだろう。

論語に学ぶ

子貢(しこう)曰わく、紂(ちゅう)の不善は、是(かく)の如くの甚(はなは)だしからず。是(ここ)を以て、君子は下流に居るを悪(にく)む。天下の悪 皆(みな)帰すればなり。(「子張第十九」20)

「殷王朝最後の王「紂王」の不善はそれほどひどいものではなかった。それからすれば、君子は悪徳者とみなされるを嫌う。世の悪という悪は、すべてその人のしたことになってしまうからである」と意味する。

dsupplying.hatenadiary.jp

 暴君の不善、悪を許せば、いつしか自分までもが、その悪に近づき、暴君になる恐れがあるのかもしれない。邪悪を近づけてはならないのだろう。どんなことがあっても。邪悪に加担してはならないのだろう。

 

 

現実

 西側報道機関のジャーナリズムには感服する。戦地に入り、そこにある現実を伝える。

 英BBCは、戦地となっているイルピンという町に入り、ロシア軍の空爆と砲撃によって破壊された状況を伝えている。

ロシア軍、ウクライナ首都近郊で砲撃続ける 避難する家族が犠牲に - BBCニュース

 砲撃のあった路上では、避難しようとしていた家族3人と同行していた知人男性が死亡したという。

避難中の母親と子ども2人の少なくとも3人が、橋から続く道路で即死した。現場で取材していた米紙ニューヨーク・タイムズによると、避難を助けて同行していた家族の知人男性も、後に亡くなった(注:リンク先のニューヨーク・タイムズ記事では、亡くなった方々をはっきり写した写真が掲載されています)。(出所:BBC

www.nytimes.com

 この現実を見過ごしてよいのだろうか。この邪悪を許せば、その悪は生き延び、その悪が絶えるまで、周辺を脅かし続けるのかもしれない。