「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

滑稽に見えてくるロシアの言い訳、ロシア大統領は私利私欲に満ちた裸の王様か

 

 ロシアが再び外交を活発化させている。変化の兆しなのだろうか。

 フランス大統領との電話に続き、ドイツ首相とも電話会談したようだ。

プーチン氏、ウクライナ都市空爆を否定 「プロパガンダ」主張 写真4枚 国際ニュース:AFPBB News

 AFPによると、プーチン氏は、ウクライナの首都キエフを含む各都市に対する空爆が続いているという情報は「はなはだしいプロパガンダ」であり、偽情報だと主張し、ウクライナをめぐる交渉については、ロシア側の要求がすべて満たされない限り不可能だと、ロシア政府が発表したという。

 ロシア国民向けのキャンペーンなのだろうか。いささか滑稽にも思えてくる。

 

 

サウジアラビア

 プーチン大統領が、サウジアラビアムハンマド・ビン・サルマン皇太子と電話会談したという。

プーチン氏がサウジ皇太子と電話会談、同盟関係の強化を図る - Bloomberg

 地政学的に極めて重要な同盟関係の強化を図ったとブルームバーグはいう。

ロシアはウクライナ侵攻後、ここ数十年は見られなかったような経済的孤立に陥った。国内の銀行は国際金融システムから切り離され、貿易業者はロシア産原油の輸送引き受けに慎重になっている。(出所:ブルームバーグ

近隣諸国

 プーチン大統領が4日、近隣諸国に対し、緊張を高めないよう呼び掛けたそうだ。

プーチン大統領「緊張高めるな」、近隣諸国に呼び掛け | ロイター

 ロイターによると、「いま関係を悪化させる必要性はない。われわれの行動は、それが起こるとすれば、ロシアに対する何らかの非友好的な行動への対応に他ならない」と述べたという。

トルコ

 ロシアのジュネーブ国際機関代表部大使が、ロシアとウクライナの外相会談を来週トルコで開催するとのトルコの提案を歓迎したとRIA ロシア通信が伝えたそうだ。

ロシア、トルコでのウクライナとの外相会談案を歓迎=大使 | ロイター

ガティロフ氏(大使)は3月11─13日にかけてトルコ・アンタルヤで開催される外交フォーラムに合わせてロシアとウクライナの外相会談を開催するのは良い考えだと述べた。(出所:ロイター)

 心境が変化するほどの何かがあるのだろうか。

 

 

米国

 米ホワイトハウスは3日、ロシアへの制裁を強化し、ロシアの新興財閥オリガルヒやロシア大統領府クレムリンのペスコフ報道官らに対し制裁を科すと発表したという。

米、ロシア新興財閥や大統領報道官に制裁=ホワイトハウス | ロイター

 また、サキ米大統領報道官が記者会見で、ロシア産原油の輸入制限を検討していると述べたという。

米、ロシア産原油の輸入制限を検討 追加制裁の一環: 日本経済新聞

 日本経済新聞によれば、ロシアへの追加制裁として、議会と協議しているという。ガソリン価格への影響を抑えた形で実行したい考えを示したそうだ。

ロシアのアキレス腱か

 米国やEUなどが始めたロシア新興財閥オリガルヒを標的にすることは、プーチン氏を追い込む上で最も有効方法とブルームバーグが報じる。

オリガルヒ時代の終焉近づく、プーチン大統領のウクライナ誤算で - Bloomberg

 これは、2005年に「国家安全保障への脅威」とされ、ロシアから国外追放処分となった投資家ビル・ブラウダー氏の指摘という。

クレムリンの後押しで財を成したオリガルヒへの制裁はプーチン氏を動揺させたようだ。大統領は西側を「うその帝国だ」と非難し、核戦力の特別警戒態勢を命じた。「われわれは彼のアキレス腱を見つけた」とブラウダー氏は指摘。(出所:ブルームバーグ

 ブラウダー氏は、ロシアのマネーロンダリング 資金洗浄の調査に取り組んでいる人物という。

 

 

論語に学ぶ

利に放(よ)りて行えば、怨み多し。(「里仁第四」12)

「利害打算だけで行動すると、他者から怨まれることが多くなる」との意味する言葉だが、プーチン大統領のことをいっているのだろうか。

dsupplying.hatenadiary.jp

 プーチン宮殿が昨年1月に暴露されたことを思い出す。暴露したのは、ロシアの反体制派指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏だった。

《ウクライナ侵攻》「富と贅沢にとりつかれた」1400億円“プーチン宮殿”の全貌が動画告発された!《再生回数1億回以上》 | 文春オンライン

ナワリヌイ氏は「内部を見ると、ロシア大統領は精神的な病であることがわかる。彼は富と贅沢に取りつかれてしまった」と指摘している。(出所:文春オンライン)

 

 

「利」は元来、公益、公利 (国家、社会のため)であって、私利私欲ではないという。

 論語にある「放」は、放縦(ほしいまま)とも解釈されるという。

 私利私欲に満ち、傲慢なロシアの大統領は裸の王様になりつつあるのではなかろうか。もうそろそろその恫喝は通用しなくなるのかもしれない。

 

「参考文書」

欧州狙う疑わしい資金、1兆ドルにも-マネロン調査のブラウダー氏 - Bloomberg

ロシア石油大手CEOのヨットを差し押さえ EU制裁で仏政府 写真6枚 国際ニュース:AFPBB News