「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

ウクライナ危機、中国動くか

 

  ロシア国営メディア RIAノーボスチ通信がモスクワ時間の2月26日午前8時、ウェブ上に「ロシアと新たな世界の到来」という署名記事を掲載したという。後に誤配信に気づき、削除したというが、その前にいち早く保存していた者がいたという。ロシアによるウクライナ侵攻が始まった24日の2日後のことだという。

ロシア国営通信が「勝利記事」の予定稿を誤送信! その署名記事でバレた「プーチンの真の狙い」 | RIAノーボスチ通信のフライング記事の中身とは | クーリエ・ジャポン

 緒戦に勝利、2~3日で制圧というのが筋書きだったということであろうか。

「西側は、自分たちとの(経済的な)つながりがロシアにとって死活的に重要だと考えているが、かなり以前からそうではなくなった。世界は変わったのだ」
「西側からのロシアに対する圧力は何も生み出さない」
「ロシアは(制裁に)心理的にも地政学的にも準備ができている」(出所:クーリエジャポン

 誤配信された記事にはこんな文言がならんでいたという。

 

 

 クーリエジャポンによれば、「地政学的にも準備ができている」というのは、今回の侵攻の前に中国から一定の支援を受ける約束を取り付けたことを示唆しているという。もし筋書き通り48時間で制圧できていれば、西側の制裁も間に合わず、思惑通りになったのかもしれない。ただ現実はそうはなっていない。

中国

 中国が、「ウクライナとロシアの間で起きた紛争を非難する」と表明したという。

中国、ウクライナ民間人の保護を訴え-ロシアへの姿勢に変化か - Bloomberg

 ブルームバーグによれば、中国の王毅外相がウクライナのクレバ外相と電話会談、「ウクライナの民間人に危害が及んでいる事態を極めて憂慮している」と、王毅外相がクレバ外相に伝えたという。

王外相は会談で、中国は常に万国の主権と領土保全を尊重する立場だと述べ、ウクライナとロシアに「交渉を通じた問題解決」を呼び掛けた。

王外相はさらに「戦争が拡大を続ける中、最優先すべきは緊張の緩和だ」と強調。紛争のエスカレートや制御不能の事態、特に民間人への危害を防ぎ、人道支援への安全かつタイムリーなアクセスを確保するためだと説明した。(出所:ブルームバーグ

 したたかさと言っていいのだろう。趨勢が見えてきてから勝者側にたち、みなが欲しがる解決に動けば、国際社会での存在感を高めることはできるし、恩も売れる。

 

 

論語に学ぶ

宰予 寝に畫(えが)けり。子曰わく、朽木(きゅうぼく)には雕(え)る可(べ)からずれる。糞土の牆(しょう)には、杇(こてぬ)る可からず。予に於いてや、何ぞ誅(せ)めん、と。

子曰わく、始め吾 人に於けるや、其の言を聴きて、其の行ないを信ぜり。今 吾 人に於けるや、其の言を聴きても、其の行ないを観る。予に於いてや、是を改めり、と。(「公冶長第五」10)

 弟子の宰予が自室で、ある絵を画いていた。すると、孔子は「腐った木には彫ることはできない。ぼろぼろになった土塀は塗って修復することができない。宰予に対して責めてもしかたがない」といった。

さらに「以前は、他者を見るとき、その言葉がりっぱだと思えば、その人の行動を信じたものであった。しかし、今はその人の言葉を聴いても、その行動を観ることにしている、宰予のあの一件があって、そう改めたのだ」と述べたという。

dsupplying.hatenadiary.jp

 さて、中国が積極的に動くことがあるのだろうか。よい結果を見込むことができれば、動くかもしれない。ただ、とんびに油揚をさらわれかねないが。

 

「参考文書」

ウクライナ、中国にロシアの侵攻阻止要請 外相会談で | ロイター