「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【年四十にして悪まる。其れ終わらんのみ】 Vol.466

 

子曰わく、年四十にして悪(にく)まる。其れ終わらんのみ(「陽貨第十七」23)

 

(解説)

孔子の教え。「四十になって人に憎まれるようでは、もう終わっている論語 加地伸行)  

 

  不惑の四十。四十にして惑わず。

 祖国を復興を決意した孔子は自信が揺るがず、もう惑うことがなくなったという。

 

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「四十、五十にして聞こゆる無きは、斯れ亦畏るるに足らざるなり」(「子罕第九」23)。

 

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 歴史上の人物をみてみれば、名を成した人は、例外なしに四十までに注目すべき仕事を必ずしているという。名を残すことがなくても、人は自らの役割を果たせば、自分が存在する場において、他者から何らかの評価を得、それに気づけば自信になり、それがまた動機にもなるのだろう。

他者の存在に配慮し、筋違いな行ないがなければ、そうそう怨みを買うことはないものだ。

 

 

 

 四十は人生のひとくぎり

 孔子は五十にして天命を知ったという。四十にして、自分が何を為すべきか、自分の役割を悟ったのだろう。

 それまでの人生を棚卸してみれば、また違った自分に出会えることがあるのかもしれない。それまでの歩みを整理して、ストーリ立てて、自分自身を確かにするとき、ゆるぎない自信を得るときということなのだろう。自分自身を知れば、人から恨みなど買うはずもないものだ。

  

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(参考文献)  

論語 増補版 (講談社学術文庫)

論語 増補版 (講談社学術文庫)

  • 作者:加地 伸行
  • 発売日: 2009/09/10
  • メディア: 文庫
 
論語 (ちくま文庫)

論語 (ちくま文庫)

  • 作者:桑原 武夫
  • 発売日: 1985/12/01
  • メディア: 文庫