子曰わく、君子は言を以て人を挙げず。人を以て言を廃せず。(「衛霊公第十五」23)
(解説)
孔子の教え。「君子 教養人は、相手の意見だけで、その人物を抜擢することはしない。あんな人物だからといって、その意見を無視することはしない」。(論語 加地伸行)
「先進第十一」19で、論 篤(とく)なるのみに是れ与(くみ)せば、君子者か、色荘者か、と、孔子はいう。
「顔淵第十二」20では、夫(そ)れ達なる者は、質直(しつちょく)にして義を好み、言を察して色を観(み)、慮(おもんぱか)って以て人に下ると、孔子はいい、「達」と「聞」の違いを指摘した。
ここ最近、倫理規定に反する官僚が多い。人物を見ずして、抜擢されているのだろうか。抜擢された官僚の資質の問題なのだろうか、それとも抜擢した人にシャープアイ 慧眼がないということなのだろうか。
(参考文献)