「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【丘 何ぞ是の栖栖たる者を為すか。乃ち佞を為す無からんか】 Vol.366

 

微生畝(びせいほ) 孔子に謂(い)いて曰わく、丘(きゅう) 何ぞ是(こ)の栖栖(せいせい)たる者を為すか。乃(すなわ)ち佞(ねい)を為す無からんか、と。孔子曰わく、敢(あ)えて佞を為すに非(あら)ず。固(こ)を疾(にく)めばなり、と。(「憲問第十四」32)

 

  (解説)

微生畝が孔子に悪態をついた。「おい丘よ、何をせわしげにしとるのか。しゃべっては他人さまのご機嫌とりかよ」と。孔子は答えた。「弁舌で他人を謀るわけではありません。頑固な世の人の蒙を啓くためです」と。論語 加地伸行

 

「微生畝」、隠者の仮名とされる。「微」、かすかな取るに足らないもの、「畝」、畝(うね)を耕しての生活者との意味と加地は解説する。

「丘」は孔子の名。あえて名を使っているのは、喧嘩を売っているという。

「佞」とは、弁才、口才のあること、この言葉自体に悪い意味はない。善佞もあれば悪佞もあるという。

 

「関連文書」

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 (参考文献)  

論語 増補版 (講談社学術文庫)

論語 増補版 (講談社学術文庫)

 
論語 (ちくま文庫)

論語 (ちくま文庫)

  • 作者:桑原 武夫
  • 発売日: 1985/12/01
  • メディア: 文庫