「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【是の故に夫の佞者を悪む】 Vol.279

 

子路 子羔(しこう)をして費(ひ)の宰と為ら使(し)む。

子曰わく、夫(か)の人の子を賊(そこ)なわん、と。

子路が曰わく、民、人有り。社、稷(しょく)有り。何ぞ必ずしも書を読みて然(しか)る後に学びたりと為さん、と。

子曰わく、是(こ)の故に夫の佞者(ねいじゃ)を悪(にく)む、と。(「先進第十一」23)

 

  (解説)

子路は、子羔を費城の長官にした。孔子はこう忠告した。

「そのような重い責任を与えると、あの君をだめにしてしまうぞ」と。

すると子路はこう反論した。「吏僚も譜代(世襲)の官僚もおります。社も稷もあります。読書し知識を広め、そうあってから学んだ、熟したとする必要がどこにありましょうや」と。

孔子は言った。「これだから、口達者な手合いには勝てぬわ」と。論語 加地伸行

  

「費」は季子の本拠地。季氏の当主は魯の首都に住み、魯国全体の政治を担当していた。子路がその季氏の事務長官を担当して当時の話であろうか。

「子羔(しこう)」、姓は高、名は柴、字名が子羔。孔子の弟子の一人。


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「民人」の「民」は庶人(一般人)で役人になっている人のこと。

「人」は世襲の官僚。「民人」で一般人とする説もあるという。

「佞」とは、弁才、口才のあること、この言葉自体に悪い意味はない。善佞もあれば悪佞もあるという。

  

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(参考文献)  

論語 増補版 (講談社学術文庫)

論語 増補版 (講談社学術文庫)