子曰わく、師摯(しし)の始め、関雎(かんしょ)の乱(おわ)り、洋洋乎(こ)として、耳に盈つるかな。(「泰伯第八」15)
(解説)
「孔子の談。音楽官、摯(し)殿の前奏、そして「関雎」曲終章の乱調子は、壮大華麗であって、今も耳いっぱいに残っている。」(論語 加地伸行)
詩は音楽に合わせて歌うという。序、破、急の順で、盛り上げ、最後は故意に、あるいは自然に感情が込められ、成長が乱れるという。これを乱調子というそうだ。
「詩経」は、周南から始まり、その第一詩に「関雎」がある。
その「関雎」を孔子は、「楽しみて淫せず、哀しみて傷(やぶ)らず」(「八佾第三」20)という。この詩は「周の文王が佳き配偶者(淑女)を求めたが、なかなか見つからず憂悶していたが、ついに見出し、夫妻が仲良く暮らした」という内容だという。
「関連文書」
(参考文献)