「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【子の雅言する所は、詩、書、執礼】 Vol.167

 

子の雅言(がげん)する所は、詩、書、執礼(しつれい)。皆雅言す。(「述而第七」17)

  

(解説)

孔子が文語調で述べられるのは、詩、書、そして礼法である。すべて文語調であった。」論語 加地伸行

 

 加地の解説。

 「雅言」は「正言」という。正しく発音するということで、この正言は、周王の住む王都の発音であり、方言を用いなかった意とされるという。もっとも孔子らはふだんは魯地方の方言で話していたであろうから、古典を読むときの発音は、聞き慣れない音であり、文語調と言ってよかろう。現代でも、中国古典を読むとき、特殊な文語調で読むのが正統であるという。

 

  もう記憶にないが、学生時代、授業で読んだ古典は正言だったのだろうか。

 

(参考文献)  

論語 増補版 (講談社学術文庫)

論語 増補版 (講談社学術文庫)

  
論語 (ちくま文庫)

論語 (ちくま文庫)

  • 作者:桑原 武夫
  • 発売日: 1985/12/01
  • メディア: 文庫