子、子賤を謂う。君子なるかな、若(かく)のごとき人。魯に君子者無くんば、斯れ焉(いずくんぞ斯をとらん、と。(「公冶長第五」3)
(解説)
「孔子の子賤についての評価。「君子と言っていい、このような人物は。もし魯国に君子と言える人物がいなければ、彼がどうして人格を磨きえようか」と。」(論語 加地伸行)
「子賤」、姓は宓、名は不斉、字名が子賤。孔子より49歳年少の弟子であったとされる。魯国の単父(たんほ)という地の宰となり善政を布いたという。孔子の兄の子孔蔑(こうべつ)と一緒に魯に仕えたとそうだ。
魯に君子者無くんば、斯れ焉んぞ斯をとらん
「魯の国に君子無し、などというものがあるが、もしそうなら、この子賤はそもそもどこからこの君子性を学びとったのだろうか」
桑原は、「子賤の徳をほめただけでなく、むしろ仁斎の指摘のように、人間的接触による感化の深さ、その重要性を説いたのであろう」という。
「人間は生まれつきの素質に縛られる。しかし、それだけに終わるとすればペシミスティックな決定論となるほかはない。孔子は素質の重要性を認識しつつも、人間は愛情をもって助けあうことによって、素質の上に出ることができるというオプティミズムを捨てなかった。すなわち仁の精神である」と解説し、「なお私にはこの発言の中に孔子の愛郷心がほのみえるように感じられる」という。
東京オリンピックを前に、女子卓球の代表争いが熾烈さを増す。石川佳純、伊藤美誠、平野美宇、早田ひな など数多くの選手が世界ランキングの上位に顔をそろえる。
東京オリンピックの代表枠は2つ。伊藤美誠、石川佳純、平野美宇らが代表を争う。伊藤美誠が一歩リードし、最後の一枠を石川と平野が争う。層が厚くなった女子卓球。
福原愛ちゃんが登場するまでは、卓球のイメージはあまりよくなかった。幼い愛ちゃんが健気に練習し、活躍する姿に皆が目を細め応援した。愛ちゃんの活躍が卓球のイメージを徐々に変え、愛ちゃんに続けてと多くの子どもたちが卓球を始める。
ロンドン五輪は銀メダル、リオ五輪は銅。この2大会に出場していたのは愛ちゃんと石川佳純さん。そして、次の世代の伊藤美誠がリオ五輪に登場した。
愛ちゃんなくして、女子卓球の今日はない。
昨日の試合では、石川佳純さんが平野美宇さんを破り、代表レースで一歩リード。熱い戦いが続きそうだ。
(参考文献)