子曰わく、君子は争う所無し。必ずや射か。揖譲(ゆうじょう)して升下(しょうが)し、而(しか)して飲む。その争いや君子なり。(「八佾第三」7)
(意味)
「教養人は角突き合わせて競争するようなことはしない。競り合いあるとなれば、強いて言えば射の試合のときぐらいか。しかし、射礼というものがあり、射場となる堂となる庭との間を二人ずつ並んで出るとき、礼儀を守って昇り降りし、負けた方が罰杯の酒を飲む。その試合は優雅に楽しむのが目的であり、いかにも教養人のものらしい」。(論語 加地伸行)
論語のこの言葉は、ラグビーのことを表現しているのではないかと思ってしまう。
ラガーマンたちは実に紳士だ。試合が終わった後、お互いに称え合う光景は見ていてたいへん清々しい。
日本チームは世界ランキング2位のアイルランドに競り勝った。
「もう奇跡とは言わせない。」と言わずとも、
相手アイルランドチームから褒め称えられ、世界のメディアからも賞讃の声が届いている。
(参考文献)