「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【 終日違わずして愚なるが如し】ラグビー日本代表主将 リーチ・マイケル Vol.30

 

 子曰わく、吾回と言う。終日違わずして愚なるが如し。退いて其の私を省みれば、亦以て発するに足れり。回や愚ならず。(「為政第二」9)

  

(意味)

孔子顔回と話すことがあった。一日中、私が語っているのに、黙って聞いて同意するばかりで、馬鹿者のようであった。しかし、顔回が部屋に帰ったあと、彼の行ないをあれこれよく検討してみると、私の教えたことを理解し、新たに物ごとを明らかにしている。けっして馬鹿者ではない。」論語 加地伸行

 

 「回」とは、顔淵のこと。姓は顔、名が回、字名が子淵。魯の国のひと。孔門十哲の一人、孔子最愛の弟子とされる。好学の士。

 孔子より30歳年少で、孔子61歳のとき、32歳で亡くなったという。これが通説だが、孔子71歳のとき、41歳で死んだという説もあるという。加地は29歳で亡くなった説を採用し、すべて白髪だったという。

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 孔子は口舌の雄を好まない。正しい思想をどのように正しく実践されているかに注目し、生活実践を評価する。その考え方を最愛の弟子に託して示したのであると桑原はいう。

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 ラグビー日本代表の主将リーチ・マイケル。15歳で日本に留学でやってきて、それから15年の年月が経つ。「日本で学び、育った」と言う。ラグビー選手みながリーチを絶賛する。

  ヘッドコーチの戦略や指示に従い、愚直なまでに練習を続けるラグビー選手たち。いつも、その先頭にいるのがリーチ・マイケル。その成果が試合で試される。 

 リーチが主将をつとめるようになって、日本代表は見違えるように強くなったような気がする。

 

 終日違わずして愚なるが如し。退いて其の私を省みれば、亦以て発するに足れり

 リーチ・マイケルのことではないかと思う 。

 

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(写真出所:Wikipedia

 

(参考文献) 

論語 増補版 (講談社学術文庫)

論語 増補版 (講談社学術文庫)

 
論語 (ちくま文庫)

論語 (ちくま文庫)

  • 作者:桑原 武夫
  • 発売日: 1985/12/01
  • メディア: 文庫