2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧
子曰わく、道同じからざれば、相(あい)為に謀(はか)らず。(「衛霊公第十五」40) (解説) 孔子の教え。「進む道が同じでないならば、たがいに心を割って話し合うことはしない」。(論語 加地伸行) ここ最近、つくづくとそう思う。もっとも貴重な時間…
子曰わく、教え有りて類無し。(「衛霊公第十五」39) (解説) 孔子の教え。「教育によって、人間の区別がなくなるのだ」。(論語 加地伸行) 教育者孔子の基本とするところであろうか。 「述而第七」8では、孔子は教育の基本方針を示し、自発性の重要性を…
子曰わく、君に事(つか)えては其の事を敬(つつし)み、而(しか)して其の食を後にす。(「衛霊公第十五」38) (解説) 孔子の教え。「主君に仕えるときは己の職務を着実に務めることだ。その待遇は後の話だ」。(論語 加地伸行) 子張が「禄」を得る方…
子曰わく、君子は貞にして諒ならず。(「衛霊公第十五」37) (解説) 孔子の教え。「君子 教養人は大正義に従うが、小信義にはとらわれない」。(論語 加地伸行) 「貞」は正道、「諒」は小信と解するという。 辞書によれば、「貞」とは、「心が正しく安定…
子曰わく、仁に当たりては、師にも譲らず。(「衛霊公第十五」36) (解説) 孔子の教え。「道徳(人の道)の実践においては、たとい師に対してであっても一歩も譲らない」。(論語 加地伸行) dsupplying.hatenadiary.jp dsupplying.hatenadiary.jp (参考…
子曰わく、 民の仁に於けるや、水火(すいか)よりも甚だし。水火は吾(われ)蹈(ふ)みて死する者を見る。未だ仁を蹈みて死する者を見ざるなり。(「衛霊公第十五」35) (解説) 孔子の教え。「人々にとって道徳は、水や薪よりもずっと大切なものなのであ…
子曰わく、 君子は小知(しょうち)す可(べ)からず。而(しか)して大受(たいじゅ)す可し。小人は大受す可からず。而して小知す可し。(「衛霊公第十五」34) (解説) 孔子の教え。「君子 教養人は専門的知識が十分ではない。しかし、大任を果たすこと…
子曰わく、知 之に及ぶも、仁 之を守る能(あた)わざれば、之を得ると雖(いえど)も、必ず之を失う。知 之に及び、仁 能(よ)く之を守るも、荘(そう)以て之に莅(のぞ)まざれば、則ち民 敬せず。知 之に及び、仁能く之を守り、荘以て之に莅めども、之…
子曰わく、君子は道を謀(はか)りて、食を謀らず。耕せど、餒(たい) 其の中に在るあり。学べば、禄 其の中に在るあり。君子は道を憂え、貧を憂えず。(「衛霊公第十五」32) (解説) 孔子の教え。「君子 教養人は心のありかたを追求するのであって、食べ…
子曰わく、吾(われ)嘗(かつ)て終日食らわず、終夜寝(い)ねず、以て思うも益無し。学ぶに如(し)かざるなり。(「衛霊公第十五」31) (解説) 孔子の教え。「私は、一日中食べることもせず、一晩中眠ることもせず、ひたすらに考え続けたが、得ること…
子曰わく、過ちて改めず、是(これ)を過ちと謂う。(「衛霊公第十五」30) (解説) 孔子の教え。「過ちを犯したのに改めない。これが真の過ちである」。(論語 加地伸行) 「人間は過ちを犯すことは避けられない。しかし多くの場合、人はあることが過ちで…
子曰わく、人能(よ)く道を弘(ひろ)む。道 人を弘むに非(あら)ず。(「衛霊公第十五」29) (解説) 孔子の教え。「人間が道徳を実質化してゆくのであって、道徳が人間を高めてゆくわけではない」。(論語 加地伸行) 朝(あした)に道を聞かば、夕べに…
子曰わく、衆 之を悪(にく)むも、必ず察し、衆 之を好むも、必ず察せよ。(「衛霊公第十五」28) (解説) 孔子の教え。「世の多くの人が悪く言うときも、善く言うときも、必ずその底まで見通すことだ」。(論語 加地伸行) 「単純に信じるな」ということ…
子曰わく、巧言は徳を乱る。小 忍ばざれば、則ち大謀(たいぼう)を乱る。(「衛霊公第十五」27) (解説) 孔子の教え。「さわやかな弁舌に引っかかって道徳心を乱すことがある。小さな正義に乗ってしまうと、大望を遂げることはできない」。(論語 加地伸…
子曰わく、吾(われ) 猶(なお) 史の闕文(けっぷん)に及べり。馬有る者は、人に借して之に乗らしむる。今は亡し。(「衛霊公第十五」26) (解説) 孔子のことば。「私は歴史記録に欠けている文を見ることができた。しかし、「馬を持つ者は、人に貸して…
子曰わく、吾(われ)の人に於けるや、誰をか毀(そし)り誰をか誉めん。如(も)し誉むる所の者あらば、其れ試みし所有ればなり。斯(こ)の民や、三代の直道(ちょくどう)にして行なう所以(ゆえん)なり。(「衛霊公第十五」25) (解説) 孔子の教え。…
子貢(しこう)問いて曰わく、一言にして以て終身 之を行なう可き者ありや、と。子曰わく、其れ恕(じょ)か。己の欲せざる所は、人に施すこと勿(なか)れ、と。(「衛霊公第十五」24) (解説) 子貢が質問した。「生涯、行なうべきものを、一字で表せまし…
子曰わく、君子は言を以て人を挙げず。人を以て言を廃せず。(「衛霊公第十五」23) (解説) 孔子の教え。「君子 教養人は、相手の意見だけで、その人物を抜擢することはしない。あんな人物だからといって、その意見を無視することはしない」。(論語 加地…
子曰わく、君子は矜(きょう)なるも争わず。羣(ぐん)すれど党せず。(「衛霊公第十五」22) (解説) 孔子の教え。「君子 教養人は、誇りを持っているが他者と争わない。共同生活はするが徒党は組まない」。(論語 加地伸行) dsupplying.hatenadiary.jp …
子曰わく、君子は諸(これ)を己に求め、小人は諸を人に求む。(「衛霊公第十五」21) (解説) 孔子の教え。「君子 教養人は、責任を自分に求めるが、小人 知識人は責任を他者に求める」。(論語 加地伸行) dsupplying.hatenadiary.jp (参考文献) 論語 …
子曰わく、君子は世を没するまで名の称せられざるを疾(にく)む。(「衛霊公第十五」20) (解説) 孔子の教え。「君子 教養人は、その一生において、何もしなかった人とされることを恥じる」。(論語 加地伸行) dsupplying.hatenadiary.jp dsupplying.hat…
子曰わく、君子は能(よ)くする無きを病(や)む。人の己を知らざるを病まず。(「衛霊公第十五」19) (解説) 孔子の教え。「君子 教養人は、自分の力量がまだまだ不足であることをはばかる。他者が自分の力量を知らないといって思い煩わない」。(論語 …
子曰わく、君子は義以て質と為し、礼以て之を行ない、孫以て之を出だし、信以て之を成す。君子なるかな。(「衛霊公第十五」18) (解説) 孔子の教え。「君子 教養人は、道理をもって根本とし、礼法に従って実践し、謙遜して発言し、誠意をもって貫く。君子…
子曰わく、羣居(ぐんきょ)すること終日、言 義に及ばず、好んで小慧(しょうけい)を行う。難(かた)いかな。(「衛霊公第十五」17) (解説) 孔子の批判。「群れて一日中雑談し、話す中身に道徳論はなく、小才を巡らす話ばかりに熱中している。難しいな…
子曰わく、之を如何(いかん)せん、之を如何せんと曰わざる者には、吾 之を如何ともする末(な)きのみ。(「衛霊公第十五」16) (解説) 孔子の教え。「どのようにすればよいでしょうか、どのようにすれば、と問うてこない者に対しては、私とても、どのよ…
子曰わく、躬(み)自ら厚くして、薄く人を責むれば、則ち怨みに遠ざかる。(「衛霊公第十五」15) (解説) 孔子の教え。「自分の責任を問うことは厳しくし、他者のそれは穏やかにすれば、人から怨まれることがなくなるであろう」。(論語 加地伸行) dsupp…
子曰わく、臧文仲(ぞうぶんちゅう)は其れ位を窃む者か。柳下恵(りゅうかけい)の賢なるを知りて、而(しか)るに与(とも)に立たざるなり。(「衛霊公第十五」14) (解説) 孔子の言葉。「魯国の大夫 臧文仲は、何もしないで給料をもらっているだけだな…
子曰わく、已(や)んぬるかな、吾 未だ徳を好むこと色を好むが如き者を見ざるなり。(「衛霊公第十五」13) (解説) 孔子の教え。「もはやだめだな。美人よりも、教養人に近づこうという気持ちが強い人物に、私は出会ったことがない」。(論語 加地伸行) …
子曰わく、人 遠慮無ければ、必ず近憂(きんゆう)有り。(「衛霊公第十五」12) (解説) 孔子の教え。「人たる者は、遠くまで見通しての配慮がなければ、きっと近く心配ごとが起こる」。(論語 加地伸行) 「遠き慮りなければ必ず近き憂いあり」、遠い将来…
顔淵(がんえん) 邦を為(おさ)むるを問う。子曰わく、夏(か)の時を行ない、殷(いん)の輅(ろ)に乗り、周の冕(べん)を服し、楽は則ち韶舞(しょうぶ)し、鄭声(ていせい)を放ち、佞人(ねいじん)を遠ざけよ。鄭声は淫にして、佞人は殆(あや)う…