2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧
子曰わく、志士、仁人は、生を求めて以て仁を害(そこ)なう無く、身を殺して以て仁を成す有り。(「衛霊公第十五」9) (解説) 孔子の教え。「人間としていきたいと思う者(志士)や、人の道に生きようとする者(仁人)は、ただ生きていることのみを求める…
子曰わく、与(とも)に言う可くして、与に言わざれば、人を失う。与に言う可からずして、之と言えば、言を失う。知者は人を失わず、亦(また)言を失わず。(「衛霊公第十五」8) (解説) 孔子の教え。「その人ともに発言すべきであるのに、それをしないで…
子曰わく、直なるかな、史魚(しぎょ)。邦に道有るときも矢の如く、邦に道無きときも矢の如し。君子なるかな、蘧伯玉(きょはくぎょく)。邦に道有れば、則ち仕え、邦に道無ければ、則ち巻いて懐にす可し、と。(「衛霊公第十五」7) (解説) 孔子の教え。…
子張(しちょう) 行なわるることを問う。子曰わく、言(げん)忠信にして、行(こう) 篤敬(とくけい)ならば、蛮貊(ばんぱく)の邦と雖(いえど)も、行なわれん。言 忠信ならず、行 篤敬ならざれば、州里(しゅうり)と雖も、行なわれんや。立ちてば、…
子曰わく、無為にして治まる者は、其れ舜(しゅん)か。夫(そ)れ何をか為さん。己を恭々(うやうや)しくし正しく南面するのみ、と。(「衛霊公第十五」5) (解説) 孔子の教え。「自分がなにも動かず、また、しなくても、天下が平和に治まる。そういう政…
子曰わく、由(ゆう)よ、徳を知る者は鮮(すく)し、と。(「衛霊公第十五」4) (解説) 孔子の教え。「由(子路)君よ、道徳を理解している者は、すくない」と。(論語 加地伸行) 「雍也第六」29で、孔子は、「中庸の徳為る、其れ至れるかな」といい、「…
子曰わく、賜(し)や、女(なんじ)は予を以て多く学びてこれを識(しる)す者と為すか、と。対(こた)えて曰わく、然り。非なるか、と。曰わく、非なり。予は一以て之を貫く、と。(「衛霊公第十五」3) (解説) 孔子が尋ねた。「賜君よ、お前は私を多く…
明日(めいじつ)遂に行(さ)る。陳(ちん)に在(あ)りて糧を絶つ。従者病みて能(よ)く興(た)つこと莫(な)し。子路(しろ)慍(うら)みて見(みま)えて曰わく、君子も亦(また)窮すること有るか、と。子曰わく、君子固(もと)より窮す。小人は…
衛の霊公(れいこう) 陳(じん)を孔子に問う。孔子対えて曰わく、俎豆(そとう)の事は、則ち嘗(かつ)て之を聞けり。軍旅(ぐんりょ)の事は、未だ之を学ばざるなり、と。(「衛霊公第十五」1) (解説) 衛国の君主霊公が軍師のことについて孔子に質問…
闕党(けっとう)の童子 命(めい)を将(おこ)なう。或るひと之を問うて曰わく、益ある者か、と。子曰わく、吾 其の位に居(お)るを見る。其の先生と並び行くを見る。益を求むる者に非(あら)ず。速やかに成らんと欲する者なり、と。(「憲問第十四」44…
原壌(げんじょう) 夷(い)して俟(ま)つ。子曰わく、幼にして孫弟(そんてい)ならず。長じては述ぶる無し。老いて死せず。是(これ)を賊と為す、と。杖を以て其の脛(けい)を叩(う)つ。(「憲問第十四」43) (解説) 孔子の古い知り合いの原壌が尻…
子路(しろ) 君子を問う。子曰わく、己を脩(おさ)めて以て敬す。曰わく、斯(かく)の如きのみか、と。曰わく、己を脩めて以て人を安んず、と。曰わく、斯の如きのみか、と。曰わく、己を脩めて以て百姓(ひゃくせい)を安んず。己を脩めて以て百姓を安す…
子曰わく、上(かみ) 礼を好めば、則ち民 使い易し。(「憲問第十四」41) (解説) 孔子の教え。「為政者に規範を守る道徳性があれば、民はそれに感化されるので、指導しやすくなる」。(論語 加地伸行) 「子路第十三」4では、孔子は樊遅に、 「上(かみ…
子張(しちょう)曰わく、書に云う、高宗 諒陰(りょうあん)三年言(ものい)わず、と。何の謂いぞ、と。子曰わく、何ぞ必ずしも高宗のみならん。古(いにしえ)の人は皆然(しか)り。君薨(こう)ずれば、百官 己を総(すべ)て、以て冢宰(ちょうさい)…
子、磬(けい)を衛に撃つ。蕢(き)を荷って孔氏の門を過ぐる者有り。曰わく、心有るかな、磬を撃つや、と。既にして曰わく、鄙(ひ)なるかな、硜硜(こうこう)乎(こ)たり。己を知る莫(な)ければ、斯(すなわ)ち已(や)むのみ。深ければ則ち厲(れ…
子路(しろ)、石門(せきもん)に宿る。晨門(しんもん)曰わく、奚(いず)れ自(よ)りす、と。子路曰わく、孔氏自りす。曰わく、是れ其の不可を知りて之を為す者か、と。(「憲問第十四」38) (解説) 子路が石門近くで泊まった。朝の門番が「どこから…
子曰わく、賢者は世を辟(さ)け、其の次は地を避け、其の次は色を避け、其の次は言を避く、と。子曰わく、作(た)つ者七人、と。(「憲問第十四」37) (解説) 孔子の教え。「賢人は乱世を避けて山村に隠れる。その次は、乱れた地を去り、納まった国へ行…
公伯寮(こうはくりょう) 子路(しろ)を季孫(きそん)に愬(うった)う。子服景伯(しふくけいはく)以て告ぐ。曰わく、夫子(ふうし)固(もと)より惑志(わくし)有り。公伯寮に於けるや、吾が力猶(なお)能(よ)く諸(これ)を市朝(しちょう)に肆…
子曰わく、我知る莫(な)きか、と。子貢(しこう)曰わく、何為(なんす)れぞ其れ子を知る莫し、と。子曰わく、天を怨(うら)みず、人を尤(とが)めず、下学(かがく)して上達す。我を知る者は其れ天か、と。(「憲問第十四」35) (解説) 孔子が言っ…
或るひと曰わく、徳を以て怨みに報ゆるには、何如、と。子曰わく、何を以て徳に報いん。直を以て怨みに報い、徳を以て徳に報いん、と。(「憲問第十四」34) (解説) ある人が質問した。「仇(かたき)への怨みに対して怨みで報復するのではなくて恩恵を与…
子曰わく、驥(き)は其の力を称(ほ)めずして、其の徳を称むるなり。(「憲問第十四」33) (解説) 孔子の教え。「名馬の驥は、その速力や体力を褒めているわけではない。その節度ある風格を褒めているのだ」。(論語 加地伸行) 「驥」、一日に千里を行…
微生畝(びせいほ) 孔子に謂(い)いて曰わく、丘(きゅう) 何ぞ是(こ)の栖栖(せいせい)たる者を為すか。乃(すなわ)ち佞(ねい)を為す無からんか、と。孔子曰わく、敢(あ)えて佞を為すに非(あら)ず。固(こ)を疾(にく)めばなり、と。(「憲…
子曰わく、詐(き)を逆(むか)えず、不信を億(はか)らざるも、抑々(そもそも)亦(また)先覚(せんかく)する者、是れ賢か。(「憲問第十四」31) (解説) 孔子の教え。「これは詐偽(きぎ)ではないかとはじめから邪推したりしないし、約束を守りは…
子曰わく、人の己を知らざるを患(うれ)えず。其の不能を患うるのみ。(「憲問第十四」30) (解説) 孔子の教え。「他者が己の能力、力量を知らないからといって不満を抱くな。自分はまだまだ力不足であることに心をいたすことだ」。(論語 加地伸行) 同…
子貢(しこう) 人を方(くら)ぶ。子曰わく、賜(し)や、賢なるかな。夫(そ)れ我は則ち暇(いとま)あらず、と。(「憲問第十四」29) (解説) 子貢が人物を比較し論評していた。孔子が言った。「賜、賢いなあ。ま、私にはそんな暇はない」と。(論語 …
子曰わく、君子の道に三あり。我は能(よ)くする無し。仁者は憂えず、知者は惑わず、勇者は懼(おそ)れず、と。子貢(しこう)曰わく、夫子(ふうし)自ら道(い)う、と。(「憲問第十四」28) (解説) 孔子が言った。「教養人に至るには三条件がある。…
子曰わく、君子は其の言の其の行ないに過ぐるを恥ず。(「憲問第十四」27) (解説) 孔子の教え。「君子 教養人は、自分の発言内容が、自分の実践内容よりも過大であることを恥とする」。(論語 加地伸行) dsupplying.hatenadiary.jp (参考文献) 論語 増…
子曰わく、其の位に在らざれば、其の政を謀(はか)らず、と。曾子(そうし)曰わく、君子は思うこと其の位を出でず、と。(「憲問第十四」26) (解説) 孔子の教え。「その地位にいるのでなければ、全体運営について口を挟まない」、と。曾子が言った。「…