2019-01-01から1年間の記事一覧
公務員ランナーからプロに転向した川内優輝さん。【士の道に志すや、悪衣・悪食を恥ずる者は、未だに与に議するに足らず】世界陸上のドーハでは、前回ロンドン大会での9位の雪辱を誓うも、29位に終わった。これからどんな活躍を見せてくれるのだろうか。彼も…
【朝に道を聞かば、夕べに死すとも可なり】宇多田ヒカルさんの歌に「道」という曲がある。亡き母藤圭子さんを思う歌と聞く。ヒカルさんの「道」という響きに、切なさと決心を感じる。亡き母への語りかけにも聞こえる。こんな道の解釈があっても良いのではな…
11月10日、祝賀パレードとなる「祝賀御列の儀」が華やかに行われた。雅子さまが、また涙された。【苟に仁に志さば、悪無きなり】仁斎は、『仁に志せば心もちはゆったりとして人を慈しむことになるから、おのずと人から悪まれることがなくなる、世間は公平に…
【過つを観れば、斯ち仁を知る】「人間は、その犯した過ちを処理するとき、それぞれその人の人格的段階(党)に応じた形となる。過ちの始末を見れば、当然にその人間性(仁)が分かる。」と加地は読む。この他に朱子、仁斎、徂徠の解がある。人間的に読む仁…
渋沢栄一と岩崎弥太郎、同時代に生きた日本を代表する経済人である。 日本の資本主義の父と言われる渋沢栄一、弥太郎は坂本龍馬の意志を引継ぎ海運で、今に至る三菱を創業した。栄一は「論語と算盤」を残すほどに論語を愛したが、弥太郎は漢詩を愛し、論語は…
アップルは災害が発生するたびに寄付を拠出する。それは弱者、他者への配慮なのかもしれない。それが現代の「仁」という徳なのかもしれない。【君子、仁を去りて、悪くにか名を成さん】企業は経営者の影でもある。その性格が経営にも如実に映る。 ティムクッ…
「心ある人だけが善い人は善い人とし、悪い人は悪い人と見きわめることができる。」「硫黄島からの手紙」のモデルとなった栗林忠道に最高の仁者の姿を見る。
カリスマ経営者にみる「仁」とは 「仁者は仁に安んじ、知者は仁を利す」「仁者は仁における自然的自由人」という響きに引かれる。現代のカリスマ経営者はより仁者の色彩が強いように思う。アマゾン ジェフ・ベゾス、テスラ イーロン・マスク アップル ティム…
台風19号を通り過ぎ、東日本各地に甚大な被害を残したことは記憶に新しい。災害ボランティアが活躍し、地域で支え合い、各地で復興へ向けて動き出している。こうした動きから徂徠がいう「仁に里るを美と為す」との意味がよくわかる。 東洋経済の「武蔵小杉を…
日本人初の国連難民高等弁務官を務めた緒方貞子さんが亡くなられました。 海外と長く関わりあっていたこともあるし、難民問題に多少なりとも関心を持っていたこともあってか、緒方さんの生き様に引き込まれた。ここで私が緒方さんのことを書く資格はないと感…
ラグビーワールドカップが終わった。決勝戦は南アフリカ対イングランド。戦いの後が少し残念であった。イングランドのメダル拒否。「美、しかし、善は不十分」に映る。ラグビーは紳士のスポーツと聞く。「美、その上、善」であって欲しい。
One Team ラグビー日本代表稲垣啓太さんの態度に【夫子を以て木鐸と為さんとす】を感じる。 試合には負けてしまったけど、 One Team日本代表が残してくれたものがたくさんあるように思う
『始め作すや、翕如たり。之を従って、純如たり、皦如たり、繹如たり』。 ワールドカップラグビー決勝戦は、他国同志の戦いであったが、たいへん盛り上がった。大方の予想を覆し、屈強なフィジカルの南アフリカが勝利を収めた。手に汗握る試合展開だった。時…
春風亭昇太さんは大の今川義元ファンで、おんな城主直虎で、義元を演じ、念願が叶ったとか。その義元は京風を身に纏った戦国大名に描かれた。【管氏にして礼を知らば、孰か礼を知らざらん】駿河、遠江の盟主になり、家柄もあり、保護した公家の影響で京風に…
東京オリンピックのマラソン会場が札幌に変更となった。IOCの危惧も理解するが、準備をしてきた人々にとっては、まさに「青天の霹靂」であったことであろう。「IOCという力の前では、われわれではどうにもできない」と語った瀬古さんの心中は、『成事は説か…
音楽とは感情の発露なのだろうか。 【関雎は楽しみて淫せず、哀しみて傷らず】小澤さんは『指揮者の仕事は、作曲家のその時の感情を翻訳して伝えること』と、NHKとのインタビューだったか、答えていたような記憶がある。音楽の専門家もない孔子が、音楽の中…
世界が注目する中、イギリス ブレグジット騒動が長引いている。来月12日、この4年間で3回目の総選挙が実施される。「君は臣を使うに礼を以てし、臣は君に事うるに忠を以てす」マーガレット・サッチャーはそんな指導者だったのだろう。 強引な手法が目立つジ…
人の感情に「やっかみ」や「嫉妬」などネガティブなものがある。【君に事うるに礼を尽くせば、人以て諂いと為す】 人は、他人の行動から「その人なり」を知ろうとする。ネガティブな感情が常に悪いということはない。「やっかみ」や「嫉妬」は不要なネガティ…
礼2.0という言葉が登場しているらしい。現代版の礼ということであろうか。「爾は其の羊を愛しむ。我はその礼を愛しむ。」 孔子が意味することは理解するが、子貢が羊の犠牲をムダと考えたのは、現代人の私たちからすれば、当然である。礼の本筋を違えなけれ…
ラグビーワールドカップが終わった。日本代表は念願のベスト8入りした。にわかファンが増え、大いに盛り上がった今回の大会。小さな巨人田中史郎が活躍した。 きっと、子どもたちは小さな田中に勇気をもらったことであろう。
「郷に入りては郷に従う」という言葉がある。 新たな土地に引っ越して、例えば、その地域のごみ出し方のルールに従わなければ、無礼者とか、非常識とかの謗りを受ける。 知っていようがいまいが、過ちのように確かめることを心がけたい。それが礼の第一歩と…
ラグビーワールドカップで南アフリカが優勝した。アパルトヘイトの歴史をもつ国南アフリカ。不思議なこともある。南アフリカは優勝のたびに辛い過去と決別するシーンをみせている。『周は二代に監ぶれば、郁郁乎として文なるかな。吾は周に従わん。』南ア初…
「いやいや、お天道さまに背いて叱られては、お許しはどこからも出ませぬでな」と。ラグビーは審判に抗議しないらしい。
ラグビー強国のニュージーランド オールブラックスのハカは見ごたえがある。士気を鼓舞し、団結力を高め、相手チームへの敬意でもあったりするようです。「吾祭りに与らざれば、祭らざるが如し」マオリ族の血を引くものが先導役をつとめるのがハカの伝統らし…
「気候危機」が起こりつつある。地球温暖化の影響で気候変動が起こり、世界各地で災害を起こすようになっている。地球温暖化の主要因は無秩序な石油消費ではなかったのか。未だに石油産業を牛耳ろうとするのが石油メジャー。「手のひらの中のトランプ」、そ…
【吾之を観ることを欲せず】 ワールドカップラグビーは終わったが、スコットランドラグビー協会に罰金処分が下された。台風19号が迫りくる中での不適切な発言に対する処分だ。今回のワールドカップのひとつの汚点になってしまった。紳士のスポーツと言われ、…
百獣の王、武井壮の”選ばれる人になる方法”は、「足らば則ち吾能く之を徴せん」ということなのだろうか。1日3時間を自分磨きに費やす生活を7年も続けてきたという。その中身はどんなものであろうか。
論語にはたびたび孔子と子夏のやりとりが登場する。二人の会話は阿吽の呼吸とでもいうような絶妙な間合いがあるようだ。「絵事は素を後にす。」小嶋陽菜さんにそんな姿を見る。彼女とBASEの鶴岡さんにも孔子と子夏と同じような関係性をみる。
ラグビーワールドカップが始まった。試合が終わった後、お互いに称え合う光景は見ていて清々しい。【君子は争う所無し】日本がアイルランドに勝った。「もう奇跡とはいわせない」と言わずとも、世界から賞讃の声が届いている。
季氏が泰山で山を祭る儀礼の旅を挙行した。孔子は門人で季氏の執事長をしている冉有にたずねられた。「その非礼を諫めて中止することができなかったのか」と。冉有は答え申し上げた。「できませんでした」と。孔子は概歎されて、こうおっしゃられた。「なん…