「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

地上波で放映されない井上尚弥の試合、衰退するテレビ業界、質の低下

「4万4000人の観衆がサプライズを目の当たりにした」、ボクシング4団体統一世界スーパーバンタム級王者井上尚弥が第一ラウンドでいきなりダウンを喫し、まさかの展開になったことが話題になったようです。

 この試合は34年ぶりに東京ドームで開催されたそうです。人気の高さの現われなのでしょうが、試合中継は地上波で放映なかったそうです。

 

 

「何とか地上波の各局は、責任といたしましてどっかしらでやってもらうか。あるいは持ち回りでもいいから各局がお金を出してこの試合はとるべきじゃないか。地上波で流してもらいたいと思えてなりません」と徳光さんが語っています。

徳光和夫さん、ラジオ生放送でボクシング「4団体統一王者」井上尚弥の試合中継でテレビ各局へ提言「各局は責任といたしまして…流してもらいたい」 - スポーツ報知

 バスケットボールBリーグなどスポーツ業界が盛り上がる一方で、テレビ局各社はあまり元気がないようです。

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ジリ貧のテレビ業界

 日本の総広告費が過去最高を記録した一方、地上波テレビの広告費はじり貧で前年割れの減少となっているそうです。YouTubeやネット配信に押され、テレビ視聴率の低下に歯止めがかからないようです。業績も悪化、PBR 株価純資産倍率は1倍割れとなり、各局とも、いかに成長ビジョンを描くかが問われているといいます。

PBRは1倍割れ、株主圧力高まる「テレビ局」の活路 放送以外の収益拡大へM&Aなどを模索するが… | メディア業界 | 東洋経済オンライン

 外資規制による外国人投資家の株式保有制限や放送法など規制も多い業界で苦労が多いことは理解できますが、政治の影響を受けず、またあまり政治的にならずに、娯楽や文化などに力を入れて、新しいトレンドがテレビの中から生まれてもいいのかなと思います。

 

 

行き詰まる芸能プロダクション

 テレビ業界を支える芸能プロダクションもあまり状況がよろしくないようです。倒産が増加しているといいます。

ORICON NEWS:帝国データバンク「芸能プロの行き詰まりが表面化」 倒産状況を調査・分析 | 毎日新聞

 女優の吉岡里帆さんが所属するエー・チームが休業を発表し、タレントの壇蜜さんが所属するフィットが破産するなど、芸能プロの行き詰まりが表面化しているそうです。

近年はテレビ局の制作費削減に伴う出演料の減少や番組の整理・終了といった状況に直面したほか、SNSの台頭でYouTuberやインフルエンサーとして活動する個人も増え、芸能プロが従来得意としてきた新人タレントの発掘なども難しくなっている。(出所:毎日新聞

 娯楽・文化の豊かさ、多様性のためにもテレビなどメディアには一層の経営改革に取り組んでもらいたいものです。芸能プロはもちろんのこと、スポーツや音楽など様々な分野と共創、協奏してもらいたいものです。

 

 

論語に学ぶ

達巷(たつこう)の党人曰わく、大なるかな孔子。博学にして名を成す所無し、と。子 之を聞きて、門弟子(もんていし)に謂いて曰わく、吾 何を執(と)らん。御を執らんか、射(しゃ)を執らんか。吾は御を執らん。(「子罕第九」2)

 達巷党の人が「孔子さまはやはり偉大なかただ、色々なことを学ばれたが、とくに有名な専門といわれるものをお持ちにならないのだから」といいました。すると孔子は「それじゃ、私は何を専門にすればいいのかな。御者になろうか、射者になろうか。私は御者がいいな」といいました。

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 孔子はたいへんな博学だったそうですが、専門家づらをしたことがなかったといいます。それを褒めた知己の言葉に孔子も気が和んだのであろうといいまう。

「博学にして名を成す所無し」、 今も昔も専門の看板を掲げて、この一筋に生きている、ほかのことについては一切無知であるという顔するのが、純粋に見えて出世の早道であった。雑学はいつも貶(けな)し言葉である。 (参考:「論語桑原武夫

 孔子が生きた時代は、「礼」「楽」「射」「御」「書」「数」を六藝といって身につけなければならない教養六課目であったそうです。

 

 

  ネットメディアが台頭するのは避けがたいにしても、テレビにはテレビの良さがあってもよいのでしょうし、それを再発見すべきではないのかなと思います。ましてネットの世界における問題も多く語られるようになってきているのですから。

 ポストデジタル経済ともいわれ始めています。スマホひとつですべてが解決するのではあまりにもつまらない世界になっていくように思えてなりません。

 

「参考文書」

米政府「メディアの自由を」 イスラエルのアルジャジーラ停止に懸念 | 毎日新聞

井上尚弥のダウンからの逆転劇 海外メディアも驚き 英紙「手負いの井上が最も危険な『モンスター』かも」ESPN「4万人がサプライズ目の当たり」/ファイト/デイリースポーツ online

テレビ局の株価が今になって「爆上がり」した必然 日テレの"発表"が引き金、キー局は軒並み高騰 | メディア業界 | 東洋経済オンライン

TikTokへの投稿を増やすロシア、米大統領選に向け活発化か | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

 

 

「安いニッポン」改革しない議員たち、働けない官僚たち

 VUCAの時代といわれて久しいです。変動的で、不確実で、複雑で、曖昧な世界といわれます。今日の国際社会を見れば、そうなのかなと確信します。グローバルサウスの国々が台頭し、米国はいまだナンバーワンに固執し保護色を強め、米国を追いかける中国やウクライナ侵攻を続けるロシアと対立します。

 そんな時代にあって、これまでの古臭い概念で押し通そうとすることに無理があって、何かしらのアップデートが求められるのでしょうが、それがうまくできていないのが日本という国なのかなと思います。その上、国としての経済力や技術力も低下し、安いニッポンです。これでは国際的に、効果的に影響力を発揮できないのはあたり前ではないでしょうか。

 

 

 権威主義国家 vs G7のような対立構造を変えようとする意識が日本政府にあれば、状況が変わりそうな気がしますが、しかし、今の政府自民党ではちょっと厳しいのかもしれません。未だに日米同盟を基軸にした防衛力強化や改憲など政治的な目標にしているのですから。古ぼけたままだなと思います。これではそれ以外のことに対して注意散漫になり、VUCAの国際社会に上手に適合できなくなってるように思えてなりません。

首相外遊に同行した記者は見た グローバルサウス外交の難しさ | 毎日新聞

 GW期間中、首相が外遊し、グローバルサウスをG7陣営に引きつけようと努力したようです。首相自身は成果を主張しているのかもしれませんが、思い通りに成果は上がっていないのかもしれません。

 目を内に転じれば、長期政権にある自民党の腐敗がさらに進み、それが裏金事件となって露呈しました。政治改革、自民党改革が求められているのでしょうが、世間の期待は裏切られそうな気もします。問題の原因がこれほど明確であるのに変わることができないのはなぜなのでしょうか。

論語に学ぶ

鳳鳥(ほうちょう)至らず。河(か)図(と)を出ださず。吾已(や)んぬるかな。(「子罕第九」9)

 聖王が出現するときにあらわれる鳳鳥も、聖王を歓迎する黄河の中から竜馬も現れず、運び来る図も現れない。明君がいない。これでは自分の理想を天下に実現することができない。私はどうしようもないと、孔子が嘆きました。

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 今も孔子の時代と同じで、聖王、明君たる人物が世界のどこにもいないようです。これでは瑞祥も現れることもなく、世界が改まって良くなることは今はなさそうです。秀れたリーダーの登場が待たれるのでしょうが、それは何も政治の世界からでなくよいような気もします。

 

 

「国家の経済政策は政財界の思惑や利害に左右されてはならない」、かつての官僚たちは、議員たちにいさめ、諫言していたようです。それが国を率いるリーダーをうまく育成する一助になっていたりしたのでしょうか。しかし、いつしか官僚人事が官邸に握られ、官僚たちは委縮するようになりました。こういうところも改革できるといいのかもしれません。

当時の官僚にとって、『国家のことを考えているのは政治家ではなく官僚』という認識は疑いようのないものでした。(中略)省内組織が一色ではなく様々な議論を戦わせ、自由闊達に議論できるような文化がありました。それがあの当時、高度成長の時代を牽引したとも言えると思います。(出所:NEWSポストセブン)

 今も国の政策がすべてがダメだということではないのでしょう。中には良き政策もあって、それらが官僚たちによって作られているのでしょう。それらをうまく使って、産業界を一緒になって政治を変えようと圧力をかけていくことができればいいのかもしれません。もうそろそろ癒着とか忖度から卒業してもらいたいものです。

 

「参考文書」

米経済はナンバーワン、それが問題だ | WSJ PickUp | ダイヤモンド・オンライ

佐橋滋vs今井善衛『官僚たちの夏』のモデルになった通産省エース対決|NEWSポストセブン

国民に舌打ちされる自民党、次期衆院選はどうなる? 元事務局長「首相を代え、どれだけ議席減を抑えるかだ」:東京新聞 TOKYO Web

 

 

米国の反戦運動、話題になった「難関大学を退学処分になるかもしれないデモの有効性」

 米国のコロンビア大学など名門大学で反戦運動が続くことに元乃木坂46山崎怜奈さんが異論を唱え、問いかけたことが話題になったようです。

元乃木坂46・山崎怜奈、「デモの有効性って…」米大学でのイスラエル抗議活動に疑問 「コスパ志向の行き着く先」との声も:中日スポーツ・東京中日スポーツ

「せっかく入った難関大学を退学処分になるかもしれないという可能性もはらんでいる中で、デモの有効性ってどこまであるんだろう」、「若者たちが起こしているデモがアメリカの政府とはいかなくても、国を動かすっていうことがどのくらい可能なのか」と発言したようです。

 

 

 劇作家・演出家の鴻上尚史さんがこれに対して、大学も米政府も脅威を感じるからこそ、激しい弾圧を与えているのだろうと指摘、また米国が「不正義」に加担することは、将来の自分に関わる問題なので、許せず行動するのだろうとXでつぶやいています。

 山崎さんのような生き方もありなのでしょう。現に幸運に恵まれているのですから。

 

 

世界が終わる夢を何度も見ました。そして私たちがいかに無価値な存在であるかを思い知るのです。この世界が滅びてしまうと、私たちも皆消えてしまいます。人間は、自然の前には小さな存在であると言うことを思い知らされるのです。私は子どもを持ちたいし、次世代に安心して暮らしてもらいたい。でも、このままでは叶わないかもしれない……だから何としても回避しなくてはいけません。(出所: Vogue Japan)

 米国の人気歌手ビリー・アイリッシュさんが以前こんなことを話していました。

ビリー・アイリッシュがリードするグリーン革命──「未来の世代のためにも、今こそ一丸となって取り組むべき」【社会変化を率いるセレブたち】 | Vogue Japan

 ビリー・アイリッシュさんは、ストイックなまでにヴィーガン 完全菜食主義を貫いているそうです。また楽曲を通しても気候変動の危機を強く訴えています。こんな生き方もあります。人それぞれです。


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「今、国際社会は歴史的な転換点を迎えている」「先の見えない国際情勢」「国際情勢は複雑化している」、首相の口癖のようです。そして、日米同盟の強化、防衛力強化の話をします。ほんとうにそうなのだろうか、ただ危機感を煽って、そういう世論を形成したいだけなのか、そう思えてなりません。

 声を上げる人たちもいます。しかし、米国のような展開にはならないようです。これでは政府もあまり脅威を感じないのかもしれません。

「誰も声を上げないと為政者はやりたい放題」シールズ元メンバーは、弁護士になった今も国会前で叫び続ける:東京新聞 TOKYO Web

 首相がいつものように語ることがみなが望んでいる未来ではないことだけははっきりしています。誰かが語る未来が自分の望む未来ということは決してないのかなと思います。難しい問題なのですが。

論語に学ぶ

志士、仁人は、生を求めて以て仁を害(そこ)なう無く、身を殺して以て仁を成す有り。(「衛霊公第十五」9)

 志を持つ者や、人の道に生きようとする仁人は、ただ生きていることのみを求めるあまり、人の道を損なって平気というようなことがなく、逆に、生命を捧げてでも人の道を全うとするのであると、孔子は言いました。

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 人それぞれですが、先の見えない国際情勢下、複雑化する社会にあるのだから、人の道を希求するのも悪くないような気がします。

 

「参考文書」

米大学の反戦デモ、強制排除続く UCLAで200人超逮捕 | ロイター

単独取材:岸田首相、本誌に語ったGDP「4位転落」日本経済の現実...物価対策、移民政策への考えとは?|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

 


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【右肩下がりのニッポン】止まらない少子化、43年連続で減少する子どもの数

 歴史的な円安水準、歯止めがかからない少子化、報道自由度の低下..... あまり明るくないニュースが報じられています。右肩下がりのダウントレンド、これではなかなか世の中が空気感が明るくなりそうもありません。

 何かを変えてトレンドを転じさせることができればいいのでしょうが、何をやっても空振りが多く、適時打が生まれません。もし引き寄せの法則が成立するのなら、変わろうとする願いがまだまだ弱いから、変わることができないといってよさそうです。いずれにせよ、まだまだ変えようとする力が不足しているようです。

 

 

43年減少続く子どもの数、

 総務省が人口推計から算出した子どもの数を発表しました。比較可能な1950年以降の最少記録を更新する1401万人だったといいます。43年連続で減少しているそうです。

子どもの数、最少の1401万人 総人口比率は最低の11.3% - 日本経済新聞

 これまでも少子高齢化問題が放置されていたということはないのでしょうが、それにしても一向に改善されないのはなぜなのでしょうか。的を得ない対策ばかりが実施されてきたのかなと思います。政府が国民負担を求めて、少子化対策を実施します。思い描くように出生数が増加に転じることはあるのでしょうか。

人口戦略会議

 地方では女性が減少し、東京が人を引き寄せ集中するようにとなっています。しかし、その一方で、多くの区部では出生率が低いといいます。

「人口戦略会議」が、地方自治体の「持続可能性」について分析を行った結果からわかったことだそうです。

「東京は人を吸い込むブラックホール」人口の一極集中に対して全国の知事が抱いている“複雑な心境” | 文春オンライン

 この分析結果をもとに2050年の地方自治体を予測し「消滅可能性自治体」「ブラックホール自治体」などに分類しています。狙いは「出生率の向上」「人口流出の是正」を求めるものなのでしょうが、キャッチーな言葉で対策を煽るのはどうなのでしょうか。政府の少子化対策の後押しとなって、自治体が政策を変え、結果を出していくことはあるのでしょうか。また掛け声倒れにならなければいいのですが。

 

 

論語に学ぶ

紫の朱を奪うを悪(にく)む。鄭声(ていせい)の雅楽を乱るを悪む。利口の邦家を覆すを悪む、と。子曰わく、予 言うこと無からんと欲す、と。子貢(しこう)曰わく、子 如(も)し言わざれば、則(すなわ)ち小子(しょうし)何をか述べん、と。子曰わく、天 何をか言わん。四時(しじ)行なわれ、百物生ず。天 何をか言わん、と。(「陽貨第十七」16)

 間色の紫色が流行して、正色の朱色より増えているのをとがめる。官能的な鄭系の音楽が流行して優美な正統系の音楽よりも世に受けているのを非難する。耳に心地よい邪道の弁舌が、国家を覆すのを憎むと孔子はいい、「私はもう発言して教えることをやめようと思う」といいました。子貢は「先生がもし黙ってしまわれますならば、我々弟子たちは何を伝えてゆけばよろしいのですか」と答えます。孔子は「天は何も指導していない。しかし、四季は自然とめぐるし諸物は生育しておる。天は何も教えていないのだ」といいました。

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「紫の朱(あけ)を奪う」「朱を奪う紫」、この孔子の言葉が語源とされ、まがいものが本物にとってかわり、その地位を奪うことのたとえ。また、似て非なるものの意味があります。

 

 

日本国憲法前文

国民主権を脅かす、ゆがめるような政治の行為は断じて正されなければならない」と、公明党の山口男代表が、自民党の裏金事件についてそう述べたそうです。

公明・山口代表「国民主権を脅かす」憲法引用し裏金事件で自民を批判 [公明]:朝日新聞デジタル

「そもそも国政は国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する」という憲法の前文を引用した上で自民党を批判したといます。

日本国民は正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民と協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである。われらはこれに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。(日本国憲法前文

国民主権」は「基本的人権の尊重」「平和主義」と並んで憲法の3大原則です。山口代表は、たんに正論を述べただけなのでしょう。しかし、近年はその憲法の3原則を疎んじては、邪説を述べて、それをあたかも正論のように扱う傾向が強かったのかもしれません。改めて憲法前文を読むと、そう思わざるを得ません。

【原典完訳】引き寄せの法則

【原典完訳】引き寄せの法則

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 「福利」、幸福と利益。希望どおりになって生活などが落ち着くようにすることと、その人のためになることをいいます。

 権力を行使する者が、自らのためにそれを利用することはもってのほかということなのでしょう。権力が国民の福利のために正しく行使されているのなら、少子化など多くの問題が未解決のままになることはないのかもしれません。権力を悪用する者たちを憲法にある通り排除し、今を変えることから始めなければならないのかもしれません。

 

 

不正事件と改革、変容の本質

 企業や大学など教育現場、それに政治、社会のあちこちに不正、不祥事が根深くはびこるようになっています。日本大学もその一例なのでしょう。

 その日大で、脱税事件で逮捕された田中元理事長体制下での不正を調べていた特別調査委員会が最終報告要旨を公表したそうです。

日大不正、「上命下服」などの風土に起因…付属病院で別の幹部も特別室料730万円免除 : 読売新聞

 最終報告要旨は、田中元理事長体制下での複数の不正を認定し、『上命下服の体質』など日大の風土に起因すると指摘したといいます。

 

 

 付属病院に入院した元理事ら複数の大学幹部に対し、特別室料など計約730万円を免除などしたり、また、医師法違反の疑いがある診察内容がカルテに一切記載されていない事実も確認しています。また、電子カルテシステムの取引を巡っては、不要な業者を介在させ水増し請求が行われ、業者から元理事らにキックバックがあったといいます。

「不正」は政治を含めて同じような手法が取られるようです。特別調査委は、業務委託や物品調達などでも不適切な業者の選定や契約が散見されたとし「時間をかけて粘り強く改革していく必要がある」と総括しています。

裏金、不起訴処分

 一方、政治においては、自民党の萩生田前政調会長、離党した世耕前参院幹事長ら8人が、政治資金規正法違反の疑いで告発されていましたが、東京地検特捜部は不起訴処分としたといいます。法には限界があるようです。

萩生田光一・世耕弘成両氏らを不起訴、特捜部 政治資金規正法違反で告発 - 日本経済新聞

 規範意識さえあればこうしたことは発生することもないはずです。その欠如が問題の原因です。再発防止のために法規制の強化は必要なのかもしれませんが、意識が変わらなければ元の木阿弥になりかねません。政治は自らを律して意識改革を進めることができるのでしょうか。それが政治改革の本質なのでしょう。

 

 

 変えるべきものを変えれば、流れは自然に変わっていくような気もします。わざわざ不正を働かなくても、健全な行いによって誰もが欲しいものを手に入れることができるのが普通なのですから。そんなあたり前が日常になれば、社会の空気感も次第に変わっていくのかなと思います。

WECARS、不正のビッグモータ再出発

 顧客の車をわざと傷付けて自動車保険金を水増し請求するなどの不正事件を起こしたビッグモータの事業を承継した新会社「WECARS(ウィーカーズ)」が発足しました。

ビッグモーター新会社、社長に伊藤忠元役員 米英で実績の再建請負商人:日経ビジネス電子版

 不正を犯した企業も変わることができる、その事例になって欲しいものです。意識を変え、不正を働かず、ただまっとうにやるだけで、健全に成長し、業界のリーダーの地位に返り咲くこともできる、その証明になればいいのではないかと思います。

 この新会社のCEOには伊藤忠商事執行役員だった田中慎二郎氏が就任したといいます。「従業員が家族にも知人にも胸を張って言える会社にしていく」と田中新CEOは語ったそうです。

 リーダーが変わり、その周りに集まる人々がこれまでとは違うと意識するにようになれば、やがて企業風土や文化も変わっていくことになるのでしょう。優れたリーダーが求められています。

 

 

論語に学ぶ

柴(さい)や愚、参(しん)や魯(ろ)、師や辟(へき)、由(ゆう)や喭(がん)。子曰わく、回(かい)や其れ庶(ちか)きか。屢(つね)空(むな)し。賜(し)や命を受けずして貨殖(かしょく)す。億(はか)れば則ち屢に中(あ)たる、と。(「先進第十一」18)

 弟子の高柴は愚直で、これ一筋。同じく弟子の曾参は地味だがよく心得ている。子張は華麗に熟達している。子路は自信があって剛情。孔子は「顔淵こそ、私のありかたに近いぞ、つねに心空しの状態となる」といい、「子貢は天命を待ち受けず、自力で財産を増やす。考えて発言するが、いつも正確である」といいました。

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 孔子は富や地位は天運によるものだと考えていたようです。人がそれぞれに持つ持ち味を活かせば、自然に富貴になっていくと考えていたのでしょうか。これに対して、子貢は自力で財力を伸ばすことができたようです。

 そんな子貢に孔子は「貧しくとも人の生き方を考えたり、豊かになっても世の道理を求めるべき」と、継続して学ぶべきとアドバイスをしています。これを聞いた子貢は、物質の増加ではなく意志の鍛錬、人格を磨くことの方が大切と悟り、すぐさまに切磋琢磨の詩を引用したといいます。こんなセンスが身につけば、貪欲に陥ることもなく、ごく自然に財産が増えていくことになるのでしょうか。

 

「参考文書」

「人は資産数千億円でも満たされぬ」 IT経営者、仏道に救われた:日経ビジネス電子版

 

 

国賓待遇で扱われた首相と「日本は排外主義的」と発言する米大統領

 バイデン米大統領が、日本は排外主義的と発言をしたそうです。それは、ワシントンで行われた選挙資金集めイベントでのことだったといいます。

日本は「排外主義的」と米大統領批判-移民受け入れ消極的と指摘 - Bloomberg

なぜ中国が経済的にこれほど行き詰まっているのか、なぜ日本は問題を抱えているのか、なぜロシアやその他の国はこうなのか。彼らは排外主義的で移民を望んでいないからだ。(出所:ブルームバーグ

 アジア系や太平洋諸島出身の献金者を前に「われわれの経済が成長している理由の一つは、あなたたちや他の多くの人々のおかげだ。われわれが移民を歓迎しているからだ」と発言した上でのことだったといいます。選挙活動中での発言なので、大目に見る必要がありそうですが、如何なものなのかなと思います。

 

 

 中国を念頭に安全保障を基盤とし日米同盟を強化しましたが、米国からみれば日本は問題多い国にすぎないということなのでしょう。安全保障では問題意識を共有できても、それ以外はでんでダメだとも受け取れ、自民党の政策を暗に非難しているだけなのかもしれませんが。

『外国人1割社会』で日本経済は再生できるか? | 2023年 | 木内登英のGlobal Economy & Policy Insight | 野村総合研究所(NRI)

 しかし、このタイミングでこう発言されてしまうと、岸田さんもコケにされたようなもです。道具として扱われたようにも感じます。一方で、バイデンさんはいかに米国人らしいとも思えます。目的、目標を実現するためには、自身の信条や価値観は徹底的に守り、儀礼は最低限尊重するが、利用できるものは何でも利用するという合理的考え方といってもよさそうです。

論語に学ぶ

其の以(もち)うる所を視、その由(よ)る所を観、其の安んずる所を察すれば、人焉(いずく)んぞ廋(かく)さんや、人焉んぞ廋さんや。(「為政第二」10)

 その人物の現在の行動をしっかりながめ、その由るところ、原因や動機を観察し、未来の着地点、どう落ち着こうしているのかを洞察する。そうすれば、その人物は自分を隠そうと思ったところで、隠しおおせるものではないと、孔子は言いました。 

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 バイデン大統領の発言後、カービー戦略広報調整官が「これは世界中の人が認識していることとは思うが、大統領が言いたかったのは米国が移民の国であり、それがわれわれのDNAに刻まれているということだ」と解説し、「それによってわれわれはより良くなり、より強くなった。この先も背を向けることはない」と述べたといいます。

 これが米国の歴史であり、英国の植民地支配から独立した国という誇りもDNAになっているのでしょう。しかし、それを意図的に誇示し、その価値観を露骨に、過剰に押しつけようとするから他国が反発するのかなと思います。

 

 

 また、カービー戦略広報調整官は「バイデン大統領が同盟国とその友好、価値観、貢献をいかに大切なものと考えているか」を同盟国はしっかり理解しているとも述べたそうです。一定の配慮は示したというところでしょうか。

 派手さや目立つことを避け、内面の豊かさや繊細さを大切にする奥ゆかしさがあれば、米国人たちの発言ももう少し違ったものになるのでしょうが、そうではなく率直に語るのも米国流というところでしょうか。

 さて日本政府はこの発言にどう反応するのでしょうか。気になります。

 

 

「参考文書」

木内登英の経済の潮流――「外国人技能実習制度の見直し:日本経済の潜在力向上も視野に」 | NRIジャーナル | 野村総合研究所(NRI)

 

 

米大学の反戦運動続く、コロンビア大学の講堂にNY市警突入

イスラエルに金も兵器も送るな。これ以上の大虐殺を止めろ」。全米の大学でイスラエルの軍事行動への抗議デモが広がっていましたが、つい名門コロンビア大学に重武装したニューヨーク市警の警官隊数百人がキャンパス内の「ハミルトンホール」に突入し、占拠していたデモ参加者を強制排除したそうです。

「1968年」と重なる光景 米コロンビア大、学生占拠の講堂に警察が突入 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

「ハミルトンホール」は、1968年にベトナム戦争などに反対する抗議活動が行われた象徴的な場所といいます。学生によるこの建物の占拠について、ホワイトハウスは「バイデン大統領は表現の自由の権利を尊重している」とする一方、「建物を力ずくで占拠するのは平和的でなく、間違っている」との声明を出していたといいます。

 

 

 学生らは当初、キャンパス内にテントを張って抗議していましたが、大学側がテントを撤去するよう求め、それを過ぎても居座れば停学処分にすると警告していたそうです。こうした大学側の姿勢に学生が反発、抗議活動激化の引き金になったようです。学生たちの反発は反戦運動として全米に広がり、UCLA カリフォルニア大学ロサンゼルス校では、パレスチナを支持するデモ隊と反対派のグループが棒で殴り合うなど激しく衝突にも発展しているそうです。

 イスラエルを支援するバイデン大統領にとって、民主党支持の傾向が強い若者の反発は、11月の大統領選で逆風となる可能性もあるといいます。

 一方のイスラエル、ネタニヤフ首相が、ICC 国際刑事裁判所がガザでの戦闘について逮捕状を発行する懸念があるとして、発行を阻止するようバイデン米大統領に助けを求めたそうです。

イスラエル首相、米大統領に“SOS” ICC逮捕回避求め 米報道 | 毎日新聞

 身勝手に過ぎないでしょうか。自制心さえあればこのような事態に陥ることもなかったはずなのに。醜態をさらしているようなものです。しかし、自制心を失ってしまうのも人間というものでしょうか。こんな現実を目撃すると、やはりいかなることがあろうとも衝突は避けるべきということを物語っているのかなと思います。

 

 

1960年代のベトナム戦争への反戦運動は当時の政権の体力を落としたといいます。 今回は当時の反戦運動の比ではないのかもしれません。しかし、あの時と同様に何か文化面にも影響していくことになるのでしょうか。

 反戦ソング、ヒッピー文化、ピースサイン。第2次世界大戦中、反ナチスの象徴として勝利のビクトリーを意味するVサインが、ベトナム戦争反戦運動において、ヒッピーたちが「ピース」平和の象徴に変えたといいます。

変わる音楽

 1980年から2020年までにリリースされたポップス、ロック、ラップ、R&B、カントリー、5つの洋楽ジャンルの楽曲1万2000曲を比較した研究から、楽曲の歌詞が時間の経過とともに、よりパーソナルに、よりエモーショナルになり、すべてのジャンルで怒りに関連する言葉が増加していることが判明したそうです。

1980年以降、歌詞は「シンプルで怒りっぽく反復が多い」傾向に 研究結果 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

 世相を何か表したりしているのでしょうか。怒りの言葉の増加には世の中に対する不満が鬱積していそうな気もします。


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論語に学ぶ

関雎(かんしょ)は楽しみて淫せず、哀しみて傷(やぶ)らず。(「八佾第三」20)

 関雎は楽しいがとめどもないわけではない。哀しいところはあるが、心をひき裂くまでにはならない、と孔子は言いました。

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 音楽は聞く者の心のけがれを洗い流し、かすを融かしきって、正しい人間性に到達させると孔子は考えていたようで、こうしたものこそもっとも美しい音楽だといわんとしているのではないかといいます。

楽しみと悲しみは人間に避けられないものであって、これと絶縁しようなどと考えるのは人間の本性にもとることである。この音楽は哀楽を生かしつつ節度を守り、その表現は中和を得ている。(引用:論語 桑原武夫

 「関雎」は、「詩経」巻頭にある「周南」の第一の詩といいます。 周の文王が、よき配偶者をと求めたが、なかなか見つからず憂悶、ついに見出し、夫妻が仲良く暮らしたという内容だといいます。音楽好きの孔子は、音楽の中から人の心の働きを知ろうとしていたのでしょうか。

 

 

映画

 ベトナム戦争終結して来年で50年になるそうです。いまなおそれに関連する映画が製作されているようです。

40代になった「ドクちゃん」、日常生活を追う◇映画公開、ベトナム戦争終結から半世紀:時事ドットコム

 戦争終結から約6年後の1981年2月、下半身がつながった結合双生児がベトナムで生まれました。ベトナム戦争で米国が大量に使用した枯れ葉剤の影響といわれていました。

 日本赤十字社の支援などを受けて、2人の分離手術が88年に行われたといいます。

「ベトちゃん、ドクちゃん」、兄のベトちゃんはその後亡くなりましたが、弟のドクちゃんは現在ホーチミン市で暮らしているそうです。

 そのドクさん(43)と家族の日常を追ったドキュメンタリー映画『ドクちゃん -フジとサクラにつなぐ愛-』が完成、5月3日から日本国内で順次公開されるそうです。


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今回のドキュメンタリー映画は戦争そのものを描いたものではありませんが、平和の大切さをこのフィルムを通して伝えられたらという希望があります。それから自分のように戦争の傷跡で苦しむ人間を見て、戦争の悲惨さの一端でも理解してもらえたらありがたいです。(出所:時事ドットコム

「約50年がたち、戦争の傷跡がどんどんなくなってきていることは間違いないと思います」ともドクさんは語っています。また「当事者が武力に訴えるのではなく、テーブルに座り、対話によって対立を解消するという努力をお願いしたいです」と、今なお戦火の絶えない世界についても話しています。

 政治があてにならなくなっています。米国の学生たちのように、そして、この映画のように世に訴えていくことが必要なのかなと思います。

 

「参考文書」

長谷川眞理子氏「日本の若者たちはおとなしくなりすぎた」:日経ビジネス電子版

全米デモ、バイデン政権に矛先 60年代想起の反戦運動 - 日本経済新聞

米コロンビア大の学生ら、ベトナム反戦運動の舞台になった講堂占拠 大学側と対立激化 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

UCLAでイスラエル抗議デモ 激しい衝突で警察出動する事態に | NHK | イスラエル・パレスチナ